【無線マウスの使用が解禁へ】マウスの有線使用がプロシーンに及ぼす影響とは?セットアップの観点から見る、伝説の一日に起きたメタの変遷

2026年9月24日から中国・上海で開催中のChampions Shanghai。
無線マウスの接続不良が多発しており、長時間のテックポーズが発生した本大会ですが、10月1日、VALORANT Champions Tour公式から「選手らに有線のマウス使用をお願いしている」との声明が発表されました。

異例の事態にコミュニティ・プロの双方から様々な反応が寄せられていますが、有線でのマウス使用はプロシーンにどのような影響を及ぼしているのでしょうか?
今回の記事では、日々様々なセットアップを観察している筆者がひとつひとつの要素を検証し、有線でのマウス使用の是非を問うていきます。

有線マウス自体が悪ではない

前提として、有線のマウス自体が悪いわけではありません。
例えば、SUYGETSU選手は今大会でEndgame Gear XM2 8K V2という有線マウスを使用。
最近までNP-01S V3やViper V4 Proなどの無線マウスを使用していた中の変更ですので、本人の感覚に添うことができれば、無線から有線への変更はなんら問題ないのです。

しかし、無線マウスから有線マウスへ変更することと、無線マウスを有線化して使用するのとでは、雲泥の差があります。

こちらの画像に、その差がよく表れています。
USB接続部分にご注目ください。
白色のケーブルが垂れているにも関わらず、接続部分はピンと張り、自立しています。
これが最大の問題点。伸縮性も柔軟性も低いパーツが先端に存在することで、マウスの傾きを伴う操作があった際、感覚の違和を生んでしまいます。

XM2 8K V2の画像をご覧になると分かる通り、有線として設計されたマウスですとこの部分は伸縮性・柔軟性に富んだものが搭載されているため、先ほどのデメリットがほぼ存在しません。
また、ケーブルの根元が上向きになっているか否かも非常に重要。
操作したときに先端が擦れる感覚があれば、摩擦の影響で普段よりも数段マウスの重みが増したように感じるためです。
元から有線か無線かが重要であることを、そして有線接続にもグレードがあることを、まずはご理解いただけたと思います。

メーカーにより本来の性能が出せない可能性がある

次に、インゲームでの感じ方の違いを確認していきましょう。
昨今では、マウスの進化から高ポーリングレートでの無線接続が一般化しています。
2000、4000、中には8000Hzまで。
高いポーリングレートであるほど、操作時の視点が滑らかになり、応答速度も向上します。
しかし、一部のマウス、例えばLogicoolのマウスは有線ですと1000Hzまでしか出力できません。

今大会最大シェアを誇るG PRO X SUPERLIGHT 2も、有線接続では本来の性能を発揮しきれず、更にケーブル問題も相まり、感覚の違和感が大きくなってしまいます。
Dambi選手は、そういった意味で影響を受けるプレイヤーの1人です。

逆に影響を受けにくかったのは、ハイセンシプレイヤーの面々でしょう。

特にnAts選手は元々有線マウス使用者であり、かつ800DPI 0.49のハイセンシプレイヤー。
昨今のローセンシメタが加速する中、ハイセンシがこんな形で輝くことになるとは。
メタが一周したとすら思えるほどです。

この状況は楽しんだ方が得

異常事態とも言えるこの状況ですが、私たちにもできることがあります。
それが、今この瞬間を楽しむこと。
全員が有線マウスでプレイする、しかも1年で最も大きい大会で。
こんな珍しいことは、そう起きるものではありません。
私たちは今この瞬間、歴史の証人となったのです。

見てください、Nongshim RedForceの机全てにVAXEE ORYZAが並んでいます。
ヤバいなんてもんじゃねぇ、知らない世界線のNSだよこれ。

また、1人1人のセットアップに注目するのもよし。

happywei選手はマウスの左上で操作することで知られていますが、マウスバンジーはなぜか右上に。
ケーブルとマウスパッドの干渉を避けるための配置だと考えられ、積年の経験が感じられるセットアップとなっております。

問題は解決に向かっている

2026年10月2日、問題となっていた机の天板が交換され、無線マウスの使用が解禁されたとの声明が公式に発表されました。

この先マウス関連のテックポーズが起きない保証はありませんし、また有線環境に戻ることがあるかもしれませんが、まずは短期間での改善に敬意を表したいと思います。

滞りなく大会が進行し、選手たちが最高の環境で、最高のパフォーマンスを出し切れることを切に願います。

PepsiMan_ax

寝て起きたら、持ち方しか残っていませんでした。
YouTube見てください。

share