FNC crashies「私の親友の一人のBoasterへ。常に信念を持ち、決して諦めず、毎日ありのままの君でいてくれてありがとう。練習に来るのがいつも楽しかった」─ FNCのシーズン最後のVlogが公開。これまでの1年を振り返る

2026年8月15日、EMEAの名門チームであるFNATIC(以下、FNC)はPlay-InsのローワーブラケットでTier 2チームであるJoblifeに敗れ、Champions 2026への進出を逃すことになりました。

2025年のMasters Toronto / Esports World Cup 2025 / Champions 2025で準優勝を獲得し、これまで5年連続でChampionsに出場してきたFNCがChampions 2026を含めた今年全ての世界大会の出場を逃したことは大きな話題となりました。

今回は2026シーズンにおいてFNCに何が起こっていたのかについて、今年1年を振り返りながらご紹介します。

順調に見えたKickoffとVeqajの離脱

FNCはVCT EMEA 2026 Kickoffでは素晴らしいパフォーマンスを見せ、Masters Santiagoまであと1勝というところまで到達しましたが、Middle FinalでGentle Matesに、Lower FinalでTeam Liquidに2連敗し4位となり、Masters出場を逃すこととなりました。

続くStage 1では、グループステージ途中にVeqaj選手が健康上の理由で離脱するアクシデントに見舞われます(現在は回復傾向にあることを自身のXで報告しています)。ただ、急遽加入した元Team Vitality(以下、VIT)のCyvOph選手が合流直後から活躍し、チームは5戦全勝でGroup Stageを首位通過しました。

ただ、続くStage 1 PlayoffsではVITとTeam Heretics(以下、TH)に敗北を喫してしまいます。これにより、FNCのホームタウン イギリスで開催されるMasters Londonへの出場権を逃し、2回連続で国際大会進出を逃すという結果に終わりました。

敗退後のインタビューではBoaster選手が登場し、敗退後の素直な感情を吐露。2025年の敗北から立ち直れていないことやMasters Londonに出場したいというプレッシャーがあったことを素直に語ったインタビューに対して、コミュニティからは励ましの声が集まりました。

シーズン途中のロスター再編とそこから見えるFNCの課題

Stage 2に向け、FNATICは体制を大きく変更しました。コーチ陣はMilanコーチが退任し、IGLのサポートを得意とする元Karmine Corp(以下、KC)のENGHコーチがヘッドコーチの座に就任しました。ロスター面ではCyvOph選手が脱退し、元GIANTX(以下、GX)でIGLを務めていたCloud選手が新たに加入しました。

一連の変更は、Boaster選手のIGLとしての負担軽減および連敗に伴うメンタルの改善を目的としたものと考えられます。さらに、Cloud選手を獲得したことからイニシエーターの上方修正に伴い、ダブルイニシエーター構成へとメタが移ることを予測していたことが伺えます。

もがき続けたStage 2

Stage 2 Group Stageでは初戦のGX戦と2戦目のKCを破り、一見すると好調なスタートダッシュを切りました。

ただ、ダブルイニシエーター構成のメタは来ず、Cloud選手を含めたロール・構成が定まりきらない状況が続きました。そんな中、Group Stage最終戦のTH戦では最終マップのアセントで0-13で大敗。

戦績は2勝3敗と悪くはありませんでしたが、大敗でGroup Stageが終了。イメージが悪いまま5位通過でPlay-Insへと臨むことになりました。

チームの不調が続く中、FNCはPlay-InsからChampionsへ進む壮大な目標を「プロジェクト・ヘイル・メアリー」と銘打って挑みました。

ただ、結果は1勝2敗。「プロジェクト・ヘイル・メアリー」はPlayoffsにすら届かないまま2026年の幕を閉じました。

FNC 2026年シーズン最後のVlog

2026年8月28日、FNC VALORANT部門のYouTubeアカウントより、Play-Insの3試合とJoblifeに敗れた後のチームミーティングのVlogを公開しました。

敗退が決定した後のチームミーティングではコーチを含めた全員が自分の感情やチームメイトに向けた感謝を語っていました。その中からcrashies選手とBoaster選手のスピーチをご紹介します。

crashies:まあ、今日の試合についてはあまり多くは話さないけど、シーズンについて話します。そう、知っての通り、最悪のシーズンでした。違う結果になることを望んでいましたが、常に何もかもが自分たちの不利に運んでいるように感じるほどうまく行かず、そういったことに対処するのは本当に煩わしいことでした。

私が感謝していることは、みんなが本当にいつも変わらなかったことです。みんなはいつも、自分自身のままでした。みんなは常に自分自身を信じ続け、常に楽しんでいました。他に何を言えばいいかあまり分かりません。ただ、常にお互いを支えあい、一年を通して本当に素晴らしいチームメイトでいてくれたみんなに感謝します。

みんなが今日全力を尽くしてくれたことは分かっていますし、私たちは勝とうとするためにできるすべてのことを行いました。みんなにこれ以上多くを求めることは本当にできません。ともに活動することができて光栄でした。

Boaster:時々、時間を止めておけたらいいのにと思うことがありますが、止められないことこそが時間を貴重なものにしています。私たちが共に過ごし、笑い合った時間はかけがえのないものになっており、私たちが共有した思い出は、間違いなく将来老人ホームで誰かに話して聞かせているはずです。

そして、その思い出を作ってくれた全員に感謝したいです。素晴らしい思い出でしたし、私もその一部になれたことは本当に素晴らしいことだったと思います。私たちは本当に立ち直ろうとしましたし、何とか乗り越えようと全力を尽くしました。だから全員を尊敬しています。乗り越えようとしてくれたこと、そして私についてきてくれて、私を信じてくれたあなたたちを心から誇りに思っています。一緒に帰りながらくだらない雑談をしたような、そういうささいな瞬間が本当に愛おしいです。

そして、全員が(目標から)とても惜しいところまで来ていると信じています。誰だってすぐそこまで来ているのです。ただ適切なタイミングと、適切な場所が必要なだけです。それが私の長年のeスポーツ経験の中で学んだことです。いつそれが訪れるかは誰にもわかりません。最も予想していないときにやって来ることだってあります。

毎日オフィスに来るのが本当に楽しかったです。デスクの前に座って「はあ、今日も頑張るか...」みたいになることもありましたが、これで本当によかったと思っています。私はスピーチをするようなタイプの人間ではないので、あとはただ泣くだけです。

crashies(2回目のスピーチ):(2025年シーズンの前に)FNCから電話をもらった時、「うわ、マジか」と思いました。

Boaster:その時何を着ていましたか?

crashies:覚えてないよ(笑)よくわかりませんでしたが、FNCは私にチームに来てほしいと言っていました。その後、Boasterと通話すると彼は「兄弟。お前にあれやこれをしてほしいんだ。お前からの良いエネルギーが必要なんだ」と言っていました。私は「できるかもしれないが、(EMEAに参加するにはドイツへ引っ越す必要があるため)大きな決断だな」と思っていました。

FNCとの契約書にサインするのにものすごく時間がかかったのを覚えています。「もうどうにでもなれ、やってやる」と思いました。そしてFNC一員として日本に到着した時のことを覚えています。私たちの初戦(初顔合わせ)はRiot Games Oneが開催された日本でした。ホテルへ向かうエスカレーターを降りていたとき、少し緊張していましたが、「まあ、俺は最強だ」と思っていたのを覚えています。(中略)

私の親友の一人のBoasterへ。常に信念を持ち、決して諦めず、毎日ありのままの君でいてくれてありがとう。練習に来るのがいつも楽しかったよ。帰り道を歩くこと、映画を見た夜、ポケモンカードやWoWで遊んだこと、そういった小さなこと全部が、とにかく本当に楽しかった。

FNATICの今後の展望

健康問題によるロスターの再編や前年の敗北による精神的なダメージに苦しめられたFNCですが、個人のスキルはどのチームにも負けないほどであることは多くの人が認める事実であると思います。

ただ、2026年シーズン限りでBoaster選手を含む複数の選手がFNCとの契約を終了することが分かっています。

現在のロスターはBoaster選手を中心に組まれたチームであると言えるため、FNCが今後どのようなチームになるかはBoaster選手の今後の去就次第になることが予想されます。

ふぉかっちゃ

よろしくお願いします!好きな選手はSugarZ3ro 好きなチームはGen.Gです!

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