Stage 1のGrand FinalがVCT Pacific視聴者数で新記録を樹立 ─ FULL SENSEの大活躍でタイ市場も急成長
「VCT 2026 Pacific Stage 1」のグランドファイナルが5月19日に行われ、Paper RexがFULL SENSEを3-0で下して優勝を果たしました。
この試合では最高同時視聴者数553,883人を記録し、VCT Pacific史上最多となる新記録を更新。さらに、VALORANT eスポーツにおけるタイ国内のピーク視聴者数も11万人を突破し、こちらも過去最高を記録しました。
グループステージ期間中は、前年と比べて視聴者数がやや伸び悩んでいた今大会。しかしプレイオフに入ると空気は一変します。特に大きな注目を集めたのがPaper Rexのローワーブラケット快進撃でした。
Paper Rexはプレイオフ初戦でGlobal Esportsに敗れ、いきなり敗者復活戦へ回る苦しいスタートとなりました。それでもそこから粘り強く勝ち上がり、追い込まれた状況の中で次々と激戦を制していきます。
試合を重ねるごとに注目度も高まり、ローワーブラケット準決勝のT1戦では最高同時視聴者数48万5千人超を記録。地域記録更新目前まで迫るほどの盛り上がりを見せました。

そして今大会最大の注目株となったのがFULL SENSEです。
グループOmegaを3勝2敗で突破すると、プレイオフでは、T1、Global Esportsを相手に1マップも落とさずグランドファイナルへ進出。決勝ではPaper Rexに敗れたものの、タイのVALORANTシーンにとって大きなインパクトを残しました。
実際、タイ語配信のピーク視聴者数は前年比で109%以上増加。現地ファンの熱量の高さが数字にも表れています。
また、英語圏の視聴者数も前年比41%増を記録しており、Paper Rexの人気の高さを改めて証明する結果となりました。さらに、日本やベトナムでも視聴者数が伸びており、Pacific地域全体で新たなファン層が広がりつつあります。

その一方で、韓国市場はやや苦戦する形となりました。
DRXとT1がプレイオフへ進出したものの、視聴者数はグループステージ時点のピークを超えられず、2025年と比較しても減少傾向にあります。Gen.Gが圧倒的な存在感を放っていた2024年当時と比べると、韓国勢を中心とした熱狂はやや落ち着きを見せている印象です。
今回の結果により、優勝したPaper Rexは「Esports World Cup」と、6月6日に開幕する「VALORANT Masters London 2026」への出場権を獲得。準優勝のFULL SENSE、そして3位のGlobal EsportsもMasters Londonへの切符を手にしました。
そして今回特に注目されているのが、「Masters Londonに韓国チームが1チームも出場しない」という点です。VALORANTの世界大会でPacific勢から韓国チームが不在となるのは初めてのケースとなります。
韓国勢が不在となる異例の国際大会で、タイをはじめとする新興地域のチームがどこまで世界相手に戦えるのか。Pacific地域の勢力図が変わり始めている今、その戦いに大きな注目が集まります。

なる
24歳のライター。推しのVALORANTプロ選手はkaajakとsato。
ArcaneやChampionsスキンなどの限定スキンに弱く、すぐに課金してしまう癖がある。