雲を突き抜け限界を超えろ。滑りと止めの名采配 ── ガラスマウスパッド AIM1『叢雲』は最初の1枚にピッタリだった【デバイス紹介&レビュー】

昨今、VALORANTにおいても定番として定着しつつあるガラス製マウスパッド、通称ガラスパッド。
しかし、それはある程度の経験があるプレイヤー間での話。
ライトにゲームを楽しむプレイヤーにおいては、価格面や操作面などを中心に、未だハードルの高い存在という認識が根強いです。
そこで今回は、挑戦しやすい価格・操作しやすい表面かつ、高いクオリティを保持したガラスパッド「AIM1 叢雲(むらくも)」をご紹介いたします。
◦流行りのガラスマウスパッドを使ってみたいけれど、何から使い始めれば良いかわからない
◦コスパの高いマウスパッドを探している
◦VALORANTをローセンシでプレイしている
◦性能だけでなく、デザインも重視したデバイスを使いたい
こんな方は、是非この記事を読み進めてご検討ください。
AIM1は「エイム、それが全て――。」をかかげ、FPSゲーマー向けに特化した日本を拠点とするゲーミングギアブランドです。
その歩みはマウスパッドから始まり、現在はキーボードまで様々なゲーミングギアを展開。
以前本媒体でご紹介したキーボード『瞬』は、Amazonで人気ランキング1位を獲得するなど、ユーザーのニーズを的確に捉え、手の届きやすい金額で高性能なデバイスを届ける国産ブランドとして注目を集めています。
価格 | 通常版:12,980円(税込) |
|---|---|
サイズ(縦×横) | ホワイト,ブラック:500mm×500mm |
厚さ | 3.5mm |
表面 | ガラス |
裏面 | 全面ラバー |
エッジ | 角が立ちにくい加工 |




従来のガラスパッドの価格は1万円台後半が主流であり、中には2万円台まで届くものも。
気軽に手を出しにくいイメージが強く、布に比べて使用のハードルがぐんと高くなっていました。
しかし、叢雲は『12,980円』
半永久的に使えるデバイスであり、しかも高いクオリティを有しながらこの価格。
非常に驚異的です。
◆ 豊富なバリエーション
通常モデルはホワイトをはじめとした、ブラック・パステルピンク・パステルブルー・パステルイエローの計5色。
インテリアとしての親和性も高く、例えば暖色系の部屋にはパステルイエロー、寒色系の部屋にはパステルブルーという、デザインに合わせたチョイスが可能です。
コラボモデルの充実のラインナップ。
『テレキャスタービーボーイ(すりぃ)』『ルリドラゴン×ミラーチューン(ずっと真夜中でいいのに。)』などのMVを手掛けたクリエイターのcoalowl氏。APEXチームとしての役目を終えながら、今なお驚異的な人気を誇る456。『炎々ノ消防隊』のOP・EDを手掛けたクリエイターのじんかい氏といった面々を起用し、多彩なデザインでゲームの楽しさを倍増させます。


◆ いつまでも触りたくなる滑走面
マウスを滑らせる面は非常にさらさらとしています。
粒子の細かい磨りガラスとも、高級な和紙ともとれる質感でストレスフリー。
プレイ中はアームカバーの着用を推奨しますが、一瞬着用を忘れてしまうくらい、手触りが良いです。

コラボモデル(左)と通常モデル(右)の間には、若干の質感の差が感じられました。
コラボモデルの方が更に粒子感が細かく、さらつきは抑えめ。
しかし、後述の通り使用感に差は感じられなかったため、あくまでも手触りの違い程度に収められています。
◆ 滑らかなエッジ
エッジの丸め込みは非常に滑らか。
端の方で操作したときでも操作を邪魔することなく、この価格からは考えられないほどの高クオリティです。

◆ 重さでカバーする防滑面
裏面ラバー自体の吸着性・防滑性は、少し課題があるように感じました。
滑走面に手を当てながら少し大きめの力をかけると、すぐに動き出してしまいます。マウスパッド自体に相当な重さがあり、それを利用し防滑性能をカバーしているため、通常使用の範囲では問題に感じませんでしたが、強い力を使って操作される方には懸念点になるかもしれません。

◆ 主体的な『滑り』サポートの『止め』
叢雲は「ガラスパッドにありがちな止めづらさを克服し、更にガラスの強みである滑り出しの滑らかさを両立させた」との説明が公式からされています。
実際に使ってみた感想としては「適切な操作方法を確立することで、滑り出しの滑らかさと止めやすさが共存した、叢雲ならではの操作感を引き出すことができる」というものです。

ガラスパッド最大の特徴は、沈み込みがない点。
布製マウスパッド(以下、布パッド)は素材の性質上、どれだけ硬くとも沈み込みが発生します。ガラスパッドはその沈み込みが構造上一切発生しない、つまり沈み込みを利用したマウスの止め動作を行えないのです。
では、どうやってマウスを止めるのか。
マウス自体を止めるほかありません。
叢雲は、この「マウス自体を止める」ために出来るサポートを、最大限行ってくれます。
顕著なサポート要素として、トップスピードにかけて滑らせたときに発生するブレーキ感が挙げられます。
通常のガラスパッドですと、トップスピード、つまり最も速い速度に近づくほど滑りやすくなります。
『ガラスは止めづらく扱いにくい』と言われる原因はここ。
対して叢雲は、速度が上がるほど抵抗感が強くなります。
もちろん抵抗の大きさには上限がありますが、速くなりすぎることを防ぐ効果としては十分なものです。
ロースピードのときは、不思議なことに抵抗感があまり出現しません。
ガラス特有の滑らかさ、滑り出しの軽さが感じられ、特に遠距離戦での微調整をスムーズに行うことができます。
◦移動速度の上限を決めること
◦滑り出しを軽くすること
どちらか片方は布パッドにもできることですが、これらを両立させることは中々難しい。
叢雲は、これらを高いレベルで両立させていることが、他にはない最大の強みであるように思えます。
◆ デザインによる滑りの差はない
先述の通り、通常版と限定イラスト版で手触りに違いはありましたが、パフォーマンスに差はみられませんでした。
手で感じられるさらつきが直接滑走感に関与しているわけではなく、その奥にある凹凸がマウスソールに触れることで抵抗感を生み出すため、お好きなデザインを安心してお選びいただけます。
◆ でっけえ=安心感
あのね、500×500mmサイズは神なのよ。
VALORANTというタイトルの性質上、あまり上方向の動きは発生しません。そう聞けば、420×500㎜サイズでも十分では、と考える方も少なくないと思います。
しかし円弧を描くようにマウスを動かす方にとって、縦のサイズは死活問題。
腕をしっかりとマウスパッドに乗せれば、何の変哲もない水平な視点移動ですら、上端を優にはみ出してしまいます。

500×500mmサイズであれば、その心配はいりません。
筆者は生粋のローセンシユーザー、通称ローセンシer。
布でも3200DPI 0.04(800DPIだと0.16)を使い、更には円弧を描くように操作するため、並みのサイズでは足りないのなんの。
しかし500×500mmサイズに変えた途端、エイムの自由度が上がったのです。
振り向けなかったところが振り向ける、という安心感は、パフォーマンスの向上にも寄与します。
価格も420×500㎜サイズと変わらないので、特殊な事情がない限りは500×500mmを買っちゃいましょう。
大は小を兼ねます。
◆ 想像以上に丈夫
ガラス、と聞くとワイングラスのような脆さを思い浮かべると思いますが、実状は真逆。
提供をいただいておきながら恐縮ですが、実はスマホを二、三度ほど叢雲の上に落としてしまったことがあります。
非常に不安になりましたが、表面には傷すらついておらず、逆にスマホカバーに傷がつくレベル。
あまり過信はできませんが、日常使いの範疇であれば、全く心配いらない耐久性を有しています。
◆ ガラス最大の強み、湿気耐性
卯の花くたしの5月、梅雨の6月を抜け、7月。。雨が白むほどの湿気を孕んだ夏がやってきます。
時はMasters Tokyo。日本の湿潤さにやられ、マウスパッドを変えたDemon1選手を思えば分かる通り、布パッドにとって最大の山場とも言えるシーズンです。
しかしガラスパッドであれば、この心配は不要。
湿度に左右されず滑りが一定で、表面をサッと拭けば新品同然に。
年間通して、パフォーマンスを保ちやすくなります。
◆ 布からの移行で、理解はより深まる
筆者は生粋の布パッドユーザー。橙色のアレや、渦巻柄のアレ。ReykjavíkのSugarZ3ro選手に憧れて、青色のアレなんかもメインに使っていました。
そんな布生まれ布育ちが、初めてのガラスを使うとどうなるのか。
結論から申し上げますと、エイムの質に違いは出れど、使用に大きな支障はありませんでした。
まず使用に関して。
初日、二日目は流石に初めての経験ということもあり、特にトラッキングはかなり苦戦。
なにぶん普段はマウスパッドに押し付けながら、圧力をかけながらスライドさせているわけですから、あらぬ方向へ滑り出してしまうこともザラでした。
ただ、ここで挫折してしまうと勿体ない。
この圧力というのを、マウスパッドの表面を感じることに変換するのです。
表面を感じる。これを言い換えると、マウスを滑らせたとき手へ伝わる振動、この機微を読み取ることになるのかなと。
扇形に動かしたときにマウスの揺れ方は変化するのか、速い時と遅い時で振動の感じ方は変化するのか。
まずこれを体験し、布との違いを翻訳することで、たちまちの間に叢雲の扱いを理解することとなります。
◆ 得意、不得意を理解することでもっと強くなる
叢雲の表面は、滑り出しの滑らかさとマウスの止めやすさ、二種の特性を併せ持ったもの。つまり、二種を場面に応じて使い分けることで、真価を発揮します。
遠距離戦・緊迫した1vs1の場面、このような状況では滑り出しの滑らかさを利用する。つまり圧力をかけすぎず、速すぎない移動速度を意識することで、布よりも幾分か速いキルタイムを叩き出すことができます。
対して、複数射線を捌かねばならない・混戦が避けられない場面では、サポート能力を信じる。
トップスピード時に発生する摩擦、これに身を任せるとクロスヘアを見失わない程度の速度が維持され、敵の捕捉・不意を突かれるアングルへの対応が容易になります。
◆ エイムの質、その変革
布を使っていた時代のエイムは、少し地続きでないというか、一つ一つの動きに分離感があり、全体的に滑らかとは言い難いものでした。
ただ咄嗟の状況では、そりゃあ敵の位置に四の五の言ってられないわけですから、滑らかにならざるを得ない。この点においては別人のように滑らかなエイムを実現させられたのも事実です。
この滑らかさをどうにか普段から落とし込めないものかと思っていた際に舞い込んできたのが、叢雲でした。
叢雲を使って以降、明確に滑らかさ・連続性の高さは増しています。
ガラスの持つ切り返しの軽やかさと、叢雲独自のスピード抑制能力。これらが組み合わさることで、質に変革がもたらされたのです。
この変革は筆者のようなローセンシだけでなく、ミドルセンシ・ハイセンシの方にも感じていただけると強く思います。

◆ 実は結構力んでもいい
ガラスパッドを使うプロ選手、例えばAkame選手なんかを見てみると、力んでいる場面が結構多いです。
一般的には力まない方が良いと言われるガラスですが、実状は異なる。どういうことでしょうか?
これは日本語のアヤというか、そういうものだと思うのですが、ガラスでNGなのは押し付けて止める動きです。
押し付けて止める動きは、必ず力を伴いますので、ここから転じて力むな、脱力しろと言われるようになったのではと考えています。
それよりも重要なのが、然るべきタイミングで力を入れる能力です。
然るべきタイミングとは、先述のサポート能力を信じる場面のこと。
助走をつけず、咄嗟のタイミングでトップスピードを生じさせるためには、瞬間前腕へくっと力を入れるほかありません。
ガラスに必要ないのは垂直の力であり、水平の力は極めて重要なのです。
◆ センシは変えるべき?
筆者は「ある程度のローセンシかつ、特筆すべきデメリットを感じなければ、布から感度を変更する必要はない」と考えています。
人間の慣れとは凄いもので、1週間も使っていれば体がガラスの特性を理解しはじめ、3週間ほどで適応状態に突入します。
最初はギャップに驚くかもしれませんが、少しの我慢を乗り越えた先に、果てしなき自由が広がっていますので、まずは感度を変更せずに使い続けてみてください。(ある程度のローセンシとは、VALORANTの場合、800DPI 0.25以下を想定しています)
◆ アームカバーは必須
叢雲の表面はさらさらとしていますが、どこまで行ってもガラスはガラス。
皮脂や汚れを纏った生の腕を滑らせれば、すぐに引っ掛かるようになります。
ここで登場するのがアームカバー。
これを装着するだけで、ぐんと操作性が上がります。
市販の日焼け防止スリーブでも代用可能ですが、激しい摩耗を想定した設計ではないため、やはりデバイスメーカー製のものをセットで買うのが吉。
AIM1はAIM1 Sleeveというアームカバーも展開されているため、興味がありましたらそちらもご確認ください。
◆ マウスソールはこまめに交換
ガラスは非常に硬い素材であるため、それよりも柔らかいマウスソールはゴリゴリ削れます。
マウスソールが削れ過ぎると、マウス本体とガラス面が直接触れ合うため、表面が傷つく恐れが。
これを防ぐために、少なくとも2~3週間に1度はソールを交換しましょう。
また、ガラス製のマウスソールは、これまた表面を大きく傷つけてしまうため、絶対に使用しないようにしましょう。
◆ 吸着ラバーに難あり
先述の通り、ラバーの防滑性能はそこまで高くありません。
筆者の使用中に大きく動くことはありませんでしたが、何かの拍子で皮膚が引っ掛かってしまったとき、動くかもしれないというのは少々不安。
定期的に付着したほこりを払うなど、吸着力を落とさないためのメンテナンスが必須です。
◆ コラボモデルに500×500mmサイズはない
個人的にこれは痛い。
色々と仕方ない事情があるとはいえ、好きなデザインを操作範囲の制限なく自由に使えるという体験は、何ものにも代えがたい。
今後の展開に期待したいところです。

以上、AIM1 叢雲をレビューしてきました。
◦布からでも移行しやすい操作感
◦国産メーカーかつ高クオリティなのに求めやすい価格
◦市場でも少ない500×500mmサイズの展開
◦ハマれば自分の限界を突破できるかも?
他製品と比較したときの相対評価ではなく、叢雲そのものを見たときの絶対評価でも、ならではの強みが存在するというのは、いちユーザーとして素直に感嘆しました。
これからガラスに触れ始める方にはもちろん、ここにしかない体験をしたい方にもおすすめできる一台です。
PepsiMan_ax
寝て起きたら、持ち方しか残っていませんでした。
YouTube見てください。