erde「15歳の頃、各大会のMVPを見て『自分もあの場所に立たなければ』と思っていました。ずっと自分の目標だったんです」─ LOUDの18歳IGLがChampions史上最年少MVPを獲得、母に捧げた世界一 

2026年10月18日、「VALORANT Champions 2026」のGrand Finalが行われ、LOUDがTeam Vitality(以下、VIT)にマップカウント3-1で勝利。2022年以来、4年ぶり2度目の世界王者に輝きました。

今大会のMVPに選ばれたのは、LOUDでIGLを務めるチリ出身のerde選手です。18歳8か月での受賞となり、2022年に19歳3か月でMVPを獲得したaspas選手を上回る、Champions史上最年少記録を樹立しました。

さらに、優勝後のステージインタビューでは、大会初戦となったEDward Gaming(以下、EDG)戦の2日前に母親が亡くなっていたことを明かし、今回の優勝を母親に捧げると語りました。

14歳でLEVIATÁN Academyに加入、南米Tier 2で経験を積んだ若きIGL

erde選手が競技シーンに足を踏み入れたのは2022年6月。当時14歳でLEVIATÁN Academyに加入し、プロ選手としてのキャリアをスタートさせました。

2023年11月にはFurious Gamingへ移籍。2024年の「Challengers League 2024 LATAM South ACE: Split 3」で優勝を果たすなど、南米のTier 2シーンで経験を積みました。

当初はイニシエーターを中心に、デュエリストなど複数のロールを担当していましたが、2025年にLEVIATÁN Academyへ復帰すると、主にコントローラーを使用するようになります。

同年にはLATAM South ACEのStage 1、Stage 2で優勝を経験。複数のロールを経験しながら実績を重ね、2026年3月5日にLOUDへの加入が発表されました。

Kickoff全敗からChampionsへ、LOUDの復活を支えた18歳

2026年のLOUDは、決して順調なスタートを切ったわけではありません。

1月に開催された「VCT 2026: Americas Kickoff」では、Cloud9、100 Thieves、Evil Geniusesに3連敗を喫し、ベスト12で大会を終えました。

その後、3月5日にerde選手が加入。IGL兼コントローラーとしてチームに加わり、4月からの「VCT 2026: Americas Stage 1」に臨みました。

Stage 1ではGroup Stageを3勝2敗で通過し、Playoffsへ進出。しかし、Lower Bracket初戦で100 Thievesに0-2で敗れ、ベスト8で大会を終えました。

それでも、7月から始まったStage 2では、ロスターの変更も経てチームの成績が向上。Group Stageを3勝2敗のグループ2位で通過し、Playoffsへの直接進出を決めました。

PlayoffsではFURIAを2-0で下した後、NRGに1-2で敗れてLower Bracketへ。しかし、そこからMIBR、G2 Esportsをいずれも2-0で下し、Lower Finalでは再び対戦したNRGに3-2で勝利。この勝利によって、Champions Shanghaiへの出場権を獲得しました。

Grand Finalでは100 Thievesに2-3で惜しくも敗れたものの、Americas準優勝という成績を残しています。

Kickoffでの3連敗から始まったLOUDの2026年シーズン。3月に加入したerde選手は、Stage 1でのベスト8、Stage 2での準優勝を経て、チームを率いるIGLとして初の世界大会に挑むこととなりました。

10月6日に公開されたインタビューで、erde選手はStage 1で苦戦していた頃から、Championsには必ず出場すると考えていたことを明かしました。

そして、ChampionsのPlayoffs進出が決まった際には、新たな目標について「この大会で優勝することです」と語っています。

その言葉どおり、LOUDはPlayoffsでPaper Rex、NRG、VITを破り、Grand Finalへ進出。決勝でも再びVITを3-1で下し、世界王者の座をつかみ取りました。

erde選手は、今大会でオーメンとセージを9マップずつ使用し、全18マップで310キル、158アシストを記録。Grand Finalでも4マップ合計66キル、31アシストを記録し、IGLとしてチームを率いながら個人としても結果を残しました。

「母のためにプレイしています」─ EDG戦の2日前に母親が死去

erde選手は、Champions出場権を獲得した9月のインタビューで、母親が重いがんを患っていることを明かしていました。

当時、母親の状態は回復傾向にあると話しており、Champions進出が自身にとって特別な意味を持つと語っていました。

しかし、10月18日のGrand Final終了後のMVPインタビューで、erde選手は母親が亡くなっていたことを明かしました。

「この勝利を母に捧げたいです。母はEDG戦の2日前に亡くなりました。治療が順調に進んでいると思っていたので、信じられませんでした。この大会を母に捧げます。僕は母のためにプレイしています」

erde選手はその後も大会に出場し続け、EDGとの初戦に2-0で勝利。Group Stageで一度VITに敗れながらもPlayoffsへ進出し、最終的に世界王者の座までたどり着きました。

15歳から夢見たMVP、18歳でChampions史上最年少記録を樹立

今回の優勝とともに、erde選手はもう一つの大きな目標を達成しました。

それが、国際大会でのMVP獲得です。

大会終了後、erde選手は、15歳の頃から国際大会のMVPに憧れていたことを明かしました。

「15歳の頃、各大会でMVPに選ばれる選手たちを見て、『自分もあの場所に立たなければ』と思っていました。そのために努力を始めました。ずっと自分の目標だったんです」

これまでChampionsの最年少MVP記録を保持していたのは、同じLOUDで2022年の世界大会を制したaspas選手でした。

aspas選手が19歳3か月でMVPを獲得したのに対し、erde選手は18歳8か月で受賞。4年の時を経て、LOUDから新たな最年少MVPが誕生したことになります。

2022年に14歳でLEVIATÁN Academyへ加入し、南米Tier 2で経験を積んできたerde選手。2026年にはLOUDのIGLとしてChampionsに初出場し、世界王者と大会MVPの両方を手にしました。

そして、その優勝は大会直前に亡くなった母親へ捧げるものとなりました。

15歳の頃から追い続けてきた目標を18歳で実現したerde選手。世界王者となった若きIGLが、2027年以降どのような活躍を見せていくのか、今後にも注目が集まります。

なる

24歳のライター。推しのVALORANTプロ選手はkaajakとsato。
ArcaneやChampionsスキンなどの限定スキンに弱く、すぐに課金してしまう癖がある。

share