【EMEA GG Report #1】これまでのVCT EMEA Kickoffを総まとめ! シードチーム全敗の大波乱 / M8 BBLがアッパーファイナル進出/ ピック率No.1はヨルとOO!? 

「EMEA GG Report」では、これまでのVCT EMEAトピックを総まとめ! 初回の本記事では、絶賛開催中のVCT EMEA Kickoffの試合結果や注目選手などをまとめました。

試合結果

アッパーブラケット1回戦

Natus Vincere 2-0 Karmine Corp
FUT Esports 0-2 Gentle Mates
PCIFIC Esports 1-2 BBL Esports
ULF Esports 0-2 Team Vitality

アッパーブラケット2回戦

Team Heretics 1-2 Natus Vincere
GIANTX 0-2 Gentle Mates
FNATIC 0-2 BBL Esports
Team Liquid 1-2 Team Vitality

アッパーブラケット3回戦

Natus Vincere 0-2 Gentle Mates 
BBL Esports 2-0 Team Vitality

ミドルブラケット1回戦

Karmine Corp 1-2 Team Liquid
FUT Esports 1-2 FNATIC
PCIFIC Esports 1-2 GIANTX
ULF Esports 0-2 Team Heretics

ミドルブラケット2回戦

Team Liquid 0-2 FNATIC
GIANTX 2-0 Team Heretics

注目すべきは、アッパーブラケット2回戦にて、昨年のChampionsに出場したシード4チームが全て敗北したことです。これによりEMEA Kickoffは大波乱の展開に、最終的にアッパーファイナルに残ったのが、KOIの除籍処分により新たにパートナーシップ契約を締結したM8と、Ascensionを勝ち抜いたメンバーを買い取ったBBL、という予想だにしない対戦カードとなりました。全地域の中で最もアップセットが起こっています。

M8、BBL、アッパーファイナルへ

3連勝を飾りアッパーファイナルへと進んだのがこの2チーム。どちらも予想外の強さを見せています。

M8は2023年にAscensionを優勝、2024年からVCT EMEAに参画していましたが、結果の不振により昨年強制降格に。しかし、昨年9月、パートナーシップチームであるKOIが契約上の問題により除籍処分になり、その代わりとしてM8がパートナーシップチームとしてVCT EMEAに再び参画することになりました。M8は2026年に向けてMinnyのみを残し再編成を実施、元KCのmarteenなどがロスターに参加しました。そんなM8はFUT、GX、NAVIに怒涛の3連勝。その上1マップも落とさないという圧倒的な強さを見せています。特に目立っているのがMinny、元々IGLでしたが今年はstarxoにその役割を譲り、驚異的なフィジカルを発揮、レーティング1.37、ACS237、K:D1.61という、EMEA Kickoffの中で現在トップのスタッツを誇っています。それに呼応するようにデュエリストのmarteenも非常にパフォーマンスが高く、勝つためにはまずこのタッグを止めなければなりません。勢いそのままにMasters出場を決められるのでしょうか。

同じく勢いづいているのがBBL、Ascensionで昇格を決めたPCFのロスターを全員買い取り、BBLとしてこの大会に挑んでいます。こちらはPCF、FNC、VIT相手に3連勝、優勝候補2チームに2-0で勝利しています。中でも目立っているのが若き2デュエリスト、lovers rock(写真右)とLar0k(写真左)です。lovers rockはヨル、Lar0kはマップによって多くのデュエリストを使いながら、常に高いパフォーマンスで自分たちの撃ち合いを押し付けています。なおかつミクロの連携も美しく、隙がありません。また特徴的なのがマップごとに構成をあまり変えていないこと。ヨル、ソーヴァ、サイファーはほぼ固定しており、コントローラーとデュエリストのみ少し使い分けているという珍しいチームです。ミクロの連携がきれいな理由かもしれません。

M8とBBLは2月14日、アッパーファイナル(BO5)で激突します。勝てばMasters、負けるとミドルファイナルに進む一戦です。EMEA 1位として初の国際大会に出場するのはどちらのチームになるのでしょうか。

時代はアストラ?

EMEA Kickoffでのピック率1位のエージェントをご存知でしょうか。ヨルとアストラです。ヨルは昨年に引き続きトップメタのデュエリストですが、実はアストラのピック率が増加しており、ヨルと同等にまでなっているのです。

ここまでピック率が高いのはEMEAのみ。オーメンでもヴァイパーでもなく、アストラがコントローラーの中で最も使用されているのです。注目すべきはアビスとカロードでの使用率、これまではオーメンのイメージがあった両マップですが、アストラの方が使用率が高くなっています。過去大会と比べてみるとその差は歴然です。Championsでは、アビスのアストラ使用率は43%、カロードに至っては15%、2025年のEMEA Stage2では、カロードでアストラを採用していたチームはFNC、BBLの2チームしかありません。(アビスは当時マッププールに無し)。

構成はかなり多種多様になっています。アビスでは、オーメン+アストラの2コントローラー、2デュエリスト、2イニシエーター、すべて満遍なく採用されており、アストラ採用チームの共通点も見られません。カロードでは、5チーム中3チームがアストラ+オーメンの2コントローラーを採用。そこに2イニシエーター+1デュエリストという構成が多く、メタの変化が見られます。ここまでアストラが多いのはEMEAのみ。毎年独特な構成が多くみられるEMEA、今後なにがメタの中心となっていくのでしょうか。

この選手を抑えとけ、Pick Up Player!

hiro

NAVI所属、現在19歳の選手。2024年のVCT EMEA Stage 2にて、病気のLeoに代わってFNCに一時加入。Tier1デビューを果たします。Leoの後釜という重圧がかかっていましたが、FNCを救ったともいえるほどの大活躍。そのままChampionsにも出場し、2025年からはNAVIに移籍しました。NAVIでは現在フレックスを担当しており、テホやキルジョイ、ヴァイパーなどを使用しています。とにかく撃ち合いが強く、現在レーティング1.29、K:D1.50でMinnyに次ぐ2位を記録。Ruxicと共にNAVIのエースともいえる存在です。そしてNAVIの次戦はFNC、かつてのチームメイトに牙をむきます。

al0rante

PCF所属、ドイツ出身の選手です。BBLにロスターを買い取られ、急いでかき集めた選手のうちの一人。これまではEMEAのChallengersチームで活躍しており、今年初のTier1デビューとなりました。コントローラーを担当していますが、少人数戦での安定感が魅力的。鋭いエイムでマルチキルをもぎ取り、ラウンドを取る場面が多くみられました。元TSM所属のsevenとともにPCFの注目プレイヤーです。PCFは2連敗でローワーへと落ちてしまいましたが、彼は確実に評価を上げています。al0rante、そしてPCFが今後どう仕上がっていくのかに注目です。

次の試合は?

2/4:ローワーブラケット1回戦 (KC vs FUT / PCF vs ULF)
2/5:ミドルブラケット3回戦 (NAVI vs FNC / VIT vs GX)
2/6:ローワーブラケット2回戦 (TH vs ??? / TL vs ???)

2月4日は負けたら終わりのローワーブラケット1回戦、KCとFUTはどちらもエイマー揃い。フィジカルバトルが期待できます。PCFとULFはどちらもAscension昇格チーム、急造ながら悪くはないPCFと、未だ1マップもとれていないULF、どのような展開になるのでしょうか。ミドルブラケットはFNCやVITなど優勝候補がそろっています。日本ファンも多い4チームですが、果たしてどこが勝ち抜けるのでしょうか。

まとめ

VCT EMEA Kickoff出場チームの中で、ロスターを変更していないのはGXとBBL(PCF)のみ。どのチームも興味深い補強を行いました。予想外の強さを見せるチームも現れ、荒れに荒れるEMEA、Kickoffを制し、Masters Santiagoに進む3チームは一体どこになるのでしょうか。全く予想がつきません。

waddle

プレイ歴1年、競技シーン視聴歴5年のファン。好きなチームはGambit。

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