【単独インタビュー】FL Aace「自分としては50点も出せていないプレイだったので、本当に悔しいし、ファンの方々にも申し訳ない。ENCでは絶対に良い成績を残して、応援していて良かったと思ってもらいたい」― 敗退の悔しさを胸に、Aaceが今後目指すものとは

2026年7月25日、VALORANT Challengers Japan 2026 Season Finals Offline DAY 1 第2試合が行われ、FENNEL(以下、FL)はQT DIG∞(以下、QTD)と対戦。FLはマップカウント0-2で敗北する結果となりました。試合後に実施した、FL Aace選手への単独インタビューの内容をお届けします。

インタビュー

──まずは本日の試合の感想を教えてください。

Aace:アセントは、自分たちのやってきたことを出せた部分が多かったです。その中で、QTDの方が上手かったり、変えるべき部分が大会の場でできなかったりという感じで、悪くはありませんでした。でも、ヘイヴンは個人的に試合内容がとても酷くて、それが本当に悔しいですね。

──自身のプレイに対する手応えはどうでしたか?

Aace:自分たちがマクロで五分五分の状態であれば、どんなエージェントでもキルできるという感触があるんですが、ヘイヴンはマクロで負けてしまっていました。自分たちにチャンスがない状況が続いて、自分的には良くないプレイだったなと。手応えは全然なかったです。アセントは、攻めでのトレードに課題はあるものの、守りではちゃんと良いプレイをしたなと自分では思います。

──QTDのどういったところが上手かったと感じましたか?

Aace:QTDの選手たちは、大前提としてすごくマクロがしっかりしています。その上で勝負勘というか、前目に来るアグレッシブなプレイをしてくるので、自分たちはパッシブ寄りのプレイになってしまう。それがQTDの厄介なところですね。相手がアグレッシブに来ると、自分たちのやりたいことをさせてもらえず、ヘイヴンでもそれが強かったなと思います。

──会場では、FLのユニフォームを着たファンの多さが印象的でした。歓声もすごかったですが、どれくらい届いていましたか?

Aace:試合中はヘッドホンをしているので歓声自体は聞こえないんですが、たくさんの方が応援しに来てくださっていることは、ものすごく伝わっていました。

観客席を見た時に、FLのユニフォームを着てくれている人だったり、ボードを持ってくれている人だったりが見えて、すごく嬉しかったです。と同時に、(勝利が見せられず)申し訳ないなと……。それしか出てこないですね。

──Split 2中に試合が3週間空いた期間、FLではさまざまな試行錯誤があったかと思います。それを経たチームの変化は、Aace選手の目線でいかがですか?

Aace:REJECT(以下、RC)とQTDに負けてから、試合が3週間空いたんですが、その期間の前はチームとして全然コールが出せていない状態でした。決まったことはやれているけれど、少人数戦になった時とかキツい状況になった時に、それを打開するコールが全く出ていなかったんです。

でも、ロールを変えて3週間経ってからは、細かいコールもすごく出るようになりました。苦しい時でもちゃんとエリアを広げたり、マクロ状況を良くしようとするような動きを、全員でコールしてできるようになったので良かったんですけど……今日はできなかったです(苦笑)。

──Aace選手がイニシエーターに転向したのは、どんな経緯だったのでしょうか?

Aace:デュエリストをずっと担当していたんですけど、大会では脳のリソースが追いつかないというか、撃ち合いに集中しきれない感覚がありました。エントリーした後も、練習なら「敵がここにいるから、こうピークしよう」とわかるんですが、大会ではどこに集中したらいいかわからなくなって、上手くできなくて。

しかも、自分はネオンがあまり得意じゃないんですけど、Halsのネオンがすごく上手いので。自分はイニシエーターも好きなので、やることになりました。

──イニシエーターに変わってからの手応えはいかがですか?

Aace:ブリーズ以外は本当に良いです。スクリムでも、ブリーズは本当にダメダメなんですけど。イニシエーターだけじゃなくて、セージとか、いろいろ担当していますが、スクリムでかなり良いパフォーマンスをずっと出せていて、自分に合っているなと思います。 

──過去のチームを含めると、Aace選手は大会で全ロールを担った経験があるのではないかと思います。

Aace:そうですね。RIDDLE ORDER(以下、RID)の時にコントローラー、FLの初めの頃にセンチネル、最近までデュエリストで、今はイニシエーターをやっているので、確かに全部やったことがあります。

──そういったプレイヤーは珍しいと思うのですが、任されればどんなロールでも、といった感じでしょうか。

Aace:自分の中ではゲーム理解度が高い方だと思っていて、大会もよく観ているので、どんなエージェントを使っても、それなりにできると思っています。ただ、ずっとロールをコロコロ変えていると、ロールの練度が上がらないので、今後はずっとイニシエーターで行こうかなと思ったりはしています。

──全ロールを経験した中で、最も手応えを感じるロールを挙げるとしたら何ですか?

Aace:どうだろう。手応えでいうと、やっぱりキルが取れるデュエリストなんですけど、大会で上手く行かない時もあるのが嫌で。何がいいかと言われたら、コントローラーかイニシエーターですね。センチネルは絶対にやりたくないです(笑)。

──Aace選手は直近、Esports Nations Cup(以下、ENC)予選にも出場されました。その経験を振り返っていかがですか?

Aace:RC戦とQTD戦が終わった後にENC予選があったんですが、自分たちのチームよりもちゃんとコールが出ていて、それがすごく良いなと思って。それを取り入れられたことで、3週間の練習期間に皆ちゃんとコールが出るようになったので、ENC予選の経験がすごく活きました。他チームの選手とやれて良かったなと思います。 

──それ以外にも、ENC予選を通してチームに持ち帰れたものはありましたか?

Aace:作戦の量についても、コーチに伝えたりしました。作戦というか、決まっていることの多さが勝ちに直結する部分があるので、そういったことも持ち帰れたと思います。

──11月にはENC本戦が控えています。ENC本戦に向けた意気込みを教えてください。

Aace:今日は、自分の中では50点も出せていないようなプレイだったので、それが本当に悔しいし、応援してくれているファンの方々にも申し訳ない気持ちです。なので、ENCは絶対に良い成績を残して、応援してくれているファンの皆さんに応援していて良かったと思ってもらいたいです。

自分としても、やっぱり結果が出せないと、悔しいという思いがずっと続いてしまうので、しっかり結果を出して良い気持ちになりたいですね。 

──Aace選手にとって、オフライン国際大会への挑戦はこれが何回目になりますか?

Aace:RIDの時にAscension Pacific 2024でインドネシアに行って、FLの時にRed Bull Home Ground 2025でニューヨークに行ったので、次は3回目になります。

──Aace選手が今後達成したい目標として、具体的にイメージしているものがあれば教えてください。

Aace:来シーズンは、MastersやChampionsといった国際大会に出たいです。もちろんそこで優勝もしたいんですけど、ちょっと目標が高すぎてもコケそうなので(笑)。なので、まずはCupsで勝って、Mastersに出たいなと思います。

──Aace選手にとって、「こうなりたい」という目指す選手像はありますか?

Aace:一番強いプレイヤーになりたいのはそうなんですけど、一番頑張っている選手、チームメイトに良い影響を与えられる選手になりたいと思っています。今シーズンはそれがあまりできなかったなと思うので、来シーズンはもっと良い影響を与えられる存在になりたいです。

プロとして、寝る時間も起きる時間もちゃんとして、VALORANTに誠実に向き合うというか。プロサッカー選手やプロバスケット選手がしているように、プロとしてやるべきことをちゃんとやっていきたいなと思っています。

──今日の敗戦後には涙する姿もありましたが、これまでも多くの悔しさを乗り越えて挑戦を続けてきています。Aace選手の“心の強さ”の源は何ですか?

Aace:自分は昔から、めっちゃ偉大になりたくて。ちょっと変だと思うんですけど(笑)。ちゃんとした生活習慣とか睡眠時間を意識したり、ジムに行ったり、身体に良いことを多く取り入れて、それもメンタルの強さに繋がっていると思います。動画や本で自己啓発のジャンルをよく見ていたりもしますね。

──それでは最後に、改めて応援してくださったファンの方々へメッセージをお願いします。

Aace:3回のオフライン連続で優勝できなくて、毎回毎回期待してもらっているのに、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。だけど、まだまだ全然これから、もっともっと頑張るので、これからも応援よろしくお願いします。いつも応援ありがとうございます!

──Aace選手、ありがとうございました!

今後の対戦予定

敗北したFLは、VALORANT Challengers Japan 2026 Season Finals ベスト4という結果となりました。

勝利したQTDは、7月26日に行われるSeason Finals Offline DAY 2 Grand Finalにて、VCT Pacific Stage 2 Play-in Stageへの挑戦権をかけてREJECTと対戦します。

〈取材・編集:綾本ゆかり/執筆:ふぉかっちゃ〉


綾本ゆかり

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