VCT昇格の立役者は16歳と17歳。VCTへの昇格を果たした天才集団「ENVY」について解説

2025年10月27日に行われたVCT Ascension Americas 2025の決勝戦で見事勝利し、ENVYが来シーズンのVCT Americas出場枠を勝ち取りました。

今回の記事では、ENVYというチームのこれまで、そしてこれからについて解説、考察していきます。


「RANKERS」

まず、ENVYの現在のロースターは以下の通りです。

・canezerra
・Eggsterr
・inspire
・ion2x
・P0PPIN

以前の彼らは「RANKERS」というアマチュアチームとして活動していました。その名の通り、ランクで上位を取った経験のあるプレイヤーのみで構成され、驚くべきことにコーチは不在でした。圧倒的な強さで北米のChallengersのStage3をStage3を制し、無敗で優勝。

当時はnightz選手がロースターに含まれていましたが、nightz選手は優勝後にCubert Academyへと移籍し、空いた枠はion2x選手が加入する形で埋めました。

ENVYの復活

過去のENVYには、yayやFNS、crashiesなどの選手が所属していました。OpTic Gamingとの合併に伴い、VALORANT部門もリブランディングされ、OpTic Gamingとして2022年シーズンに驚異的な成績を残しました。

それ以来、ENVYとしての活動は長らく休止状態となっていましたが、今年3月にRANKERSのロスターを丸ごと獲得し、活動を再開しました。
Challengersでの好成績により、既に多くのファンの獲得していたRANKERSに対し、ファンからはENVYとしての活動に多くの応援の声が寄せられました。

Ascension Americasを駆け抜けたENVY

多くの期待を背負いながらも、それに応えてみせたENVY。今回のVCT Ascensionでの歩みを軽く振り返って見ましょう。

グループステージ初戦の相手は9z Team。delz1kやNagzet、Tacolillaなど、これまでラテンアメリカを牽引してきた選手を多数擁する同チームですが、ENVYは安定した試合運びで難なく勝利します。

続くTSM戦ではcanezerra選手の体調不良もあり、思うようなプレイができずに惜しくも敗北。プレイオフ進出がかかった第三戦ではStellae Gamingに勝利しています。

プレイオフ開始後は、Winthrop、TSMを撃破。決勝は、ロウワーファイナルを制し、リベンジに燃えるTSMとの再戦となりました。

同じく期待の若手を多く擁し、こちらも優勝候補とされてきたTSMとの決勝戦は大いに盛り上がりを見せました。
アビス、サンセットではcanezerra選手、バインドではinspire選手が活躍し、最終マップアセントではion2x選手が大爆発、26キル7デス ACS352という驚異的なスコアを残しています。

チームの誰もがエースとなり得るポテンシャルを見せたENVYが3-1で勝利、来シーズンのVCT Americasへの出場権を獲得しました。

RANKERSの伝統は受け継がれる

ENVYが試合で用いる構成は非常に攻撃的であることが特徴ですが、これはRANKERS時代から続く伝統でもあります。選手それぞれのパフォーマンスを最大限に活かすことができるため、非常に見応えのある試合になります。これも、ENVYが多くのファンを獲得している理由の一つであると言えるでしょう。

最も特徴的なのは、チームに「ヨル専」が存在すること。Eggsterr選手は、直近90日に行われた50回の試合全てでヨルをピックしており、彼のキャリア全体で見てもヨルのピック率は脅威の96%に達します。
彼が世界でも有数のヨル使いであることは間違いありませんが、これは現在の環境でヨルというエージェントが非常に有効であることを示す数字でもあります。

年齢制限でVCT参加不可の2人。代わりは誰に?

まさに破竹の勢いで、順風満帆に見えるENVYですが、どうしても越えることのできない障壁があります。canezerra選手は現在17歳、ion2x選手は16歳で、満年齢が18歳に満たない両選手はVCTの出場条件を満たしていません。
canezerra選手は2026年6月4日に18歳となり、Stage2から参戦するのではとも言われていますが、現在と全く同様のロースターでVCTに出場するには、ion2x選手の18歳の誕生日である、2027年1月7日まで待つ必要があります。

そのため、inspire選手は決勝戦前に「今日がこのメンバーでプレイする最後の試合かもしれない」と投稿しています。

VCTに昇格した以上、しばらくの間チームはこの2人抜きで出場する必要があります。では、彼らの代わりを務めるのは誰になるのでしょうか。現在、ファンの間で有力視されている候補を紹介します。

canezerra選手の代わりにメインデュエリストを務める候補として挙げられるのはflorescent選手。彼女は長らくGame Changersに出場していましたが、今シーズンはApeksに移籍し、活動の場をVCTへと移しました。

現在19歳であるflorescent選手の特徴は、非常にハイレベルな個人技。華々しく、観るものを熱狂させるプレイばかりで、VCTでもまさに”無双状態”とも言える活躍を見せました。
そんなflorescentですが、Xでは度々ENVYに関する投稿をしており、これも彼女のENVY加入の期待が高まっている一因かもしれません。


皆さん、静粛に....
ENVYが試合中です

一方、彼女は自身のXにて精神的な不調を理由に活動を休止することを発表しており、現在も療養中のようです。彼女の投稿にはその身を気遣いつつも復活を望むコメントが多く寄せられていますが、「florescentのENVY加入」は実現するでしょうか。

ENVYのロースターを予想する一連の投稿にて、florescent選手と同じく何度も名前が挙がっているのが、Notexxd選手です。彼はion2x選手の代わりにスモークを担当すると考えられています。
現在21歳のNotexxd選手は、現在アメリカのTier2チームであるNightblood Gamingに所属しており、過去90日間でスモークのみをプレイしています。
特に高いピック率を誇るオーメンにおいても、高いスタッツを維持しており、次世代のスモークプレイヤーとして注目が集まっていることにも頷けます。

そして、もう一人の候補としてnightz選手の名前も挙がっています。
nightz選手は上述の通り、過去にRANKERSに所属していました。現在はCubert Academyに在籍中の彼ですが、RANKERS時代のメンバーとの再会は叶うでしょうか。
nightz選手は現在17歳ですが、来シーズンのStage1中に18歳の誕生日を迎えるため、「シーズン途中に加入するのではないか」との予想がされています。

まとめ

今回の記事では、VCT Ascension Americas 2025を制したENVY、そしてその前身となるRANKERSについて解説しました。
特異な出自や個性の強さにより多くのファンを獲得してきたENVYですが、若きエース2人を置いてVCT Americasの強豪たちと戦うことになった今、どのような決断を下すのでしょうか。






黒瀬

猫となかよく

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