GEN HSKコーチの”スクリム参加”―内側からチームの課題を見つける大胆な策。Efina・RaxcaL加入で3連勝、Gen.Gの変化を紐解く

「VCT 2026: Pacific Stage 2」で、Gen.G Esportsが開幕から3連勝を記録しています。

2026年シーズン前半は「VCT 2026: Pacific Kickoff」で9-10位、「VCT 2026: Pacific Stage 1」では1勝4敗の11-12位に終わるなど、2024年に国際大会を制したチームとは対照的に苦しい戦いが続いていました。しかし、Efina選手とRaxcaL選手を迎えた新体制では、ZETA DIVISION、Nongshim RedForce、Rex Regum Qeonを立て続けに撃破。Group Alphaの首位に立っています。

今回は、シーズン途中で大きなロスター再編に踏み切ったGen.Gが、どのような考えのもとで新体制を作り上げたのか。海外記事で明かされた再構築の背景とともに振り返ります。

2026年前半は苦戦、Lakiaの退団とZynXの負傷が重なる

2024年には「VALORANT Masters Shanghai」を制し、Pacific勢として初の国際大会優勝を果たしたGen.G。しかし、2026年はシーズン序盤から思うような結果を残せませんでした。

Munchkin選手の退団後はLakia選手がIGLを担当しましたが、Kickoffでは9-10位、Stage 1ではGroup Alphaを1勝4敗で終え、最終順位は11-12位。チーム内ではロール変更も繰り返され、Karon選手がコントローラーからセンチネルへ移るなど、最適な役割を模索する時期が続きました。

さらにStage 1途中にはZynX選手が手首を負傷。Gen.Gは練習時間を制限し、その後のEsports World Cup Pacific Qualifierでは公式戦のみ出場してスクリムを見送る対応を取っていましたが、症状は悪化しました。7月には2026年シーズンの残りを休養に充てることが発表されています。

7月1日にはLakia選手もチームを離脱。IGLを含めて2枠を埋める必要が生じたGen.Gは、シーズン途中で再構築を迫られることになりました。

HSKコーチがスクリムに参加、必要な選手像を整理

今回共有された海外記事では、この再構築を進めるうえで大きな役割を担った人物として、HSKコーチが取り上げられています。

ZynX選手が十分にスクリムへ参加できなくなった時期には、HSKコーチ自身が代わりにサーバーへ入り、選手たちと練習。その中でチームが抱えている問題を直接確認したとされています。

そこで補強候補を探す際に重視されたのが、IGL経験を持ちながら今後さらに成長できる選手と、撃ち合いの強さを備え、センチネルを含めた役割を担える選手でした。その候補として浮上したのが、Efina選手とGen.G Global Academyに所属していたRaxcaL選手だったといいます。

(参考:https://ult-orb.com/news/the-gamble-that-fixed-gen-g-efina-hsk-on-the-rebuild-that-nobody-expected/

Gen.GのArnold Hur CEOも新体制発表後、Efina選手について以前から獲得を検討しており、スクリムで見せてきた成長が評価につながったと説明。RaxcaL選手についても、アカデミーで育成してきた選手をトップチームへ昇格させる形となりました。

Efinaが新IGLに、過去の経験を経て変化したコール

新たにIGLを任されたEfina選手は、現在のVCT Pacificでは新顔となる一方、韓国VALORANTシーンでは初期から活動してきた選手です。

Vision StrikersやQuantum Strikersなどのチームを経て、2021年にはF4Qの一員として「VALORANT Masters Berlin 2021」に出場。その後はTeam IAM、T1 Academy、X-CASTなどでプレイし、Gen.G加入前まで韓国Challengersで競技を続けていました。

海外記事のインタビューでは、Efina選手自身も以前のIGL時代を振り返っています。当時は直感を頼りに判断する部分が多かったものの、2024年以降にさまざまな環境で経験を積んだことで、コールの組み立て方や判断の質が変化したと説明。現在は当時とは大きく異なるIGLになったという自信を示しています。

新体制で実際にプレイしているt3xture選手も、ZETA戦後のインタビューでEfina選手とRaxcaL選手の加入によってチームの雰囲気が大きく変わったと説明。特にEfina選手について、フィードバックを素早く受け入れながら成長している点を評価しています。

RaxcaLも早くから存在感、Stage 2は開幕3連勝

RaxcaL選手は2024年末に競技シーンへ登場し、FN PocheonやONSIDE GAMINGを経て、2026年2月にGen.G Global Academyへ加入。「VALORANT Challengers 2026 Korea: Split 1」では準優勝を経験し、7月にトップチームへ昇格しました。

キャリアではデュエリストを中心に使用してきた選手ですが、現在のGen.Gではフェニックスだけでなくセージなども担当。デュエリストとセンチネルの双方をカバーする柔軟な役割を担っています。

そして新体制で迎えたStage 2では、初戦でZETA DIVISIONに2-0で勝利すると、Nongshim RedForceには2-1、Rex Regum Qeonにも2-1で勝利。開幕3連勝を記録しました。

特に7月26日のRRQ戦では、第1マップのヘイヴンを7-13で落としながら、続けてサミットを13-11、そしてサンセットを13-5で取り返して逆転勝利。RaxcaL選手は49キル、ACS238、KAST82.3%を記録し、MVPを獲得しました。

苦しいシーズン前半を経て、再び上位争いへ

もちろん、開幕3試合の結果だけでGen.Gの再構築が完全に成功したと判断するにはまだ早いでしょう。それでも、KickoffとStage 1で下位に沈んだチームが、シーズン途中にIGLを含む2選手を変更し、その直後から3連勝を記録していることは大きな変化です。

次戦は7月31日19時よりGlobal Esportsと対戦予定。Gen.Gは現在Group Alphaで3勝0敗となっており、この試合に勝利すればグループ上位2位以内が確定し、Play-Inを経由せずPlayoffsへの直接進出が決まります。

その後は8月7日にFULL SENSEとのグループステージ最終戦も控えています。苦境の中で選んだEfina選手とRaxcaL選手を中心とする再構築が、Gen.Gをどこまで押し上げるのか。Stage 2後半の戦いにも注目が集まります。

なる

24歳のライター。推しのVALORANTプロ選手はkaajakとsato。
ArcaneやChampionsスキンなどの限定スキンに弱く、すぐに課金してしまう癖がある。

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