ポッドキャスト番組『YAP2ASIA』にVCT Pacificの責任者であるJake Sin氏が登場。『SylvanとLakiaのヘッドセット問題』『T1の選手によるトイレでの喫煙疑惑』などについて言及

2026年3月24日、VALO2ASIAが作成しているポッドキャスト番組「YAP2ASIA」にVCT PacificやAPACで責任者を務めるJake Sin氏が登場し、一部の韓国人選手による「ヘッドセットの不適切な使用問題」や「T1の選手によるトイレでの喫煙疑惑」、「選手のヘッドセットのマイクを通して韓国のキャスター陣の声が直接聞こえてしまう問題」などについて触れました。

Sylvan選手とLakia選手のヘッドセット問題

番組の中でVALORANTの競技シーンでの公平性の話題になった際、「Team Secret(以下、TS)のSylvan選手とGen.G(以下、GEN)のLakia選手がヘッドセットを適切に着用せず、韓国のキャスター陣の声を意図的に聞いていたのではないか」という疑問についてJake Sin氏が答えていました。

私たちはこの問題がコミュニティで話題に上がる前から知っていました。なぜなら複数のチームからこのようなことが起こっていると直接報告を受けていたからです。

(中略)

Lakia選手とSylvan選手への調査はコミュニティで話題になった時点ですでに始まっており、非常に厳格なプロセスで進められました。

我々はあらゆる可能性を検討するために試合全体を見返し、ヘッドセットを外していた正確な時間を特定し、ゲーム内のボイスチャットと韓国のキャスター陣の発言を確認し、その情報をゲーム内で使用しているかについて確認しました。試合中の意思決定や試合の流れ、両チームの10人全員の選手のボイスチャット、そしてその時のキャスター陣の発言など、それら全てを照らし合わせて確認していました。

検討しなければならないことが本当にたくさんありました。そして、私たちの結論は不正行為はなかったということです。

不正行為というのはかなり高いハードルがあり、そこには意図があるはずです。そして第2に、選手が有利となる(本来入手できないはずの)情報が利用可能で無ければならないということです。第3に、その情報を自分のチームだけが有利になるように活用しなければならないということです。

不正行為を証明するにはこの3段階のプロセスを行なっている証拠が必要です。そして私たちが試合全体を調査した結果に基づくと、不正行為は起こりませんでした。

そういうプレーをした選手たちも結局は試合に敗北していました。だからといって状況が良くなるわけではありませんが。私たちのベストな方針は、有罪が証明されるまでは無罪であることだと思います。

つまり「不正行為である」と明確に証明するためには次の3つの条件に当てはまる言動や証拠が必要であり、今回のケースはそれに当てはまらなかったということです。

  • 不正行為を行う意図があったこと

  • 選手が有利となる本来入手できないはずの情報が利用可能であったということ

  • その情報を自分のチームだけが有利になるように活用していること

そして結論として、一連のヘッドセット問題を「試合の装備の不適切な使用」とし、Lakia選手とSylvan選手は警告処分を受けていると発表しました。

Jake Sin氏は「あのようなヘッドセットの着用は止めるべきであった」とし、「正直に言って私たちはミスをおかしました。そのミスを認め、再発防止策としてゲーム中の審判員の再訓練を行い、これらの問題を早期に特定するプロセスを確立しようとしています。」と述べました。

一連の説明が終わった後、Paperthin氏がヘッドセットを外していた頻度や状況に対して質問すると、Jake Sin氏は次のように述べました。

選手がヘッドセットを「不適切に使用」していた正確なタイムスタンプを把握しています。Lakia選手とSylvan選手に関してはヘッドセットを不適切に使用し始めてから、それが試合終了まで続いたと思います。それはかなり長い時間であったため、不正行為がなかったことを確認するために、何度も映像を見返さなければなりませんでした。

例えば誰かが外部情報を持ってプレーしている場合、その情報を自然と使う方法はチームの他の誰かに聞こえたことを伝えたり、急にクレイジーなスタックを始めたりすることです。これは非常に難しい観測作業です。私たちは何時間もかけて試合映像全て確認し、そのような(外部情報を意図的に使用している)シーンを探しました。

ですが最終的には、有罪が証明されるまでは無罪という原則に従わなければなりません。正直なところ、彼らが本来入手すべきではなかった外部情報にアクセスしていたことを示す証拠は何もないのです。

その後も質問が続き、次の3点を補足として述べていました。

  • 選手たちがヘッドセットをつけたり外したりしているという報告がいくつかあったため、キックオフ全体の試合の毎試合10人分の映像をすべて検証したこと

  • 名前が上がった選手の他にヘッドセットを不適切な使用をしている選手は見つからなかったこと

  • (擁護するわけではないと前置きしつつ)Lakia選手とSylvan選手の選手が常習的にヘッドセットを不適切に使用していたわけではなく、それぞれの選手が1つ、もしくは2つのマップで不適切に使用していたこと

3月25日にVCT Pacificから公式声明が発表され、ヘッドセットの不適切な使用の問題に関して新たに「どのマップでヘッドセットを不適切に使用していたか」が公開されました。

  • GEN Lakia :1月23日、GEN対DFM マップ2 パール

  • TS Sylvan :2月5日、TS対ZETA マップ2 スプリットとマップ3 アビス

ただ、Jake Sin氏が述べていた通り、Lakia選手とSylvan選手がヘッドセットの不適切な使用を行ったマップではGENとTSが敗北しています。

Jemkin選手の告発について言及

そして、Jemkin選手のXでのポストやプレスカンファレンスでの告発については「選手たちが自身の意見を聞いてもらうために、公の場で声明を発表する必要があると感じているとしたら、リーグの運営方法に根本的な問題があると考えています。特にJemkin選手のような人は、一緒に仕事をしたことがある人なら分かると思いますが、普段は落ち着いていてフレンドリーで本当に良い人なんです。そういう人がこのような発言をすることについて真剣に受け止めています。」と述べていました。

再びPaperthin氏から質問が行われ、次の2点についてJake Sin氏が答えました。

  • T1の選手のトイレでの喫煙疑惑

  • 選手のヘッドセットのマイクを通して韓国のキャスター陣の声が直接聞こえてしまう問題

T1の選手のトイレでの喫煙疑惑

まず、最初に申し上げたいのが当然のことですが、トイレでの喫煙はVCT の問題だけではなく、法律でも禁止されています。韓国では少なくとも屋内での喫煙は禁止されています。誰かがそのような行為をしていることが発覚すれば、もちろん罰則を与えなければなりません。

実際にはT1の選手がトイレで喫煙していたという報告がありましたが、それは私たちの制作パートナーの管理部門に直接届きました。

(中略)

私たちは知らされていなかったため、プレスカンファレンスでのJemkin選手の発言で初めて知りました。私たちは少し不意をつかれた形になりました。

そしてJemkin選手のインタビューを通してトイレでの喫煙問題が起こったかもしれないと分かった時、私たちがやったことは、T1に「選手たちはトイレでタバコを吸いましたか?」と直接尋ねました。彼らは「イエス」と答え、「私たちの選手の1人がトイレでタバコを吸った」と自白しました。

そして、我々はルールに基づいて正式な警告を発しました。もし再び同じことが起こった場合、罰金を科すことができるという前例ができていますが、今回は初犯で彼ら自身が自白したので正式な警告で済ませました。

(中略)

私たちの対応は完璧だったと思いませんが、必要な手順は全て踏みました。特定のチームを優遇したからというわけではありません。他のチームでも同じ対応をしたでしょう。

選手のヘッドセットのマイクを通して韓国のキャスター陣の声が直接聞こえてしまう問題

何らかの音声が聞こえるのは自然なことであり、ほぼ避けられないことだと思います。チリの観客が例として上がりましたが、5000人の本当に熱狂的なファンがいる場合、音声の問題は避けられません。韓国の小さなスタジオでも音声の問題はゲームの一部です。

しかし、問題は「どこまでを許容範囲とするか」ということです。どこに基準を設けるのか。競技の公平性の侵害とは具体的に何を指すのか。

そして、もし大勢の観客がいて、とても騒がしく歓声をあげたり拍手したりしていて、それが聞こえるのであれば、それは正当なゲームの一部だと思います。それはどんな国でも起こることだと思います。キャスターたちの大きな声が聞こえたりしたら、それもゲームの一部だと思いますが、正確な言葉が聞き取れるのであれば、それは公平ではありません。それは競技場の公平性に対する違反です。

そこが我々の譲れないラインです。そして私たちの検査の手順では「正確な言葉が聞こえる」というラインを決して超えないように設計されています。だからこそ私たちは厳格なテストを実施するのです。

(中略)

私たちはキャスターによって話された言葉が、ゲーム内のプレイヤーには認識できないような環境を設定しました。それが私たちが設定した基準であり、私たちはその基準を維持できていると、かなり自信を持っています。

ステージ上での音声テストの内容は3月25日に公表された公式声明に詳細に記載されています。

まとめ

Jake Sin氏はこれらの問題について、(トイレでの喫煙問題を除く)多くの問題は話題になった時点では調査を行っており、無関係な選手やスタッフにまで影響が及ぶことも考慮し、調査が終了するまでは暫定的な発表すら難しいという事情を明かしました。

こうした公式から声明が出ないことに対して「仕事をしていない」等の外部からの批判にさらされやすいリーグ運営陣ですが、今回の放送からは、ミスを認めつつも必要なプロセスを着実に踏み、問題解決に取り組んできた姿勢がうかがえました。

ふぉかっちゃ

よろしくお願いします!好きな選手はSugarZ3ro 好きなチームはGen.Gです!

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