王者の貫禄と挑戦の一年 ── VALORANT Challengers Japan 2025 総まとめ

VALORANT Challengers Japan、通称VCJ
毎年開催され、その年の日本で最も強いチームを決める、VALORANTの競技シーンです。

Ascension行きをかけ、日本の頂点を目指す選手たちの戦いには、常に数多くのドラマがあります。
そして2025年も例外ではなく、印象的な試合や物語が数多く生まれました。

本記事では、そんな2025年のVALORANT Challengers Japan競技シーンを振り返っていきます。

国際大会であるVCT Pacificではなく、
日本国内リーグであるVALORANT Challengers Japan(VCJ)を中心に紹介します。

なお、VCT Pacificについては別の記事で明日公開します。
ぜひ併せてお読みください。


VALORANT Challengers 2025 Japan: Split 1

VALORANT Challengers Japan(VCJ)は、「Advance Stage」と「Main Stage」の2つのステージで構成されています。
多くのチームはまずAdvance Stageから戦い、そこで上位成績を収めることでMain Stageへの挑戦権を獲得します。
一方で、前Splitにおいて好成績を残したチームは、次のSplitのMain Stageへ直接出場できる仕組みも設けられています。
2025年のSplit 1では、2024年のSplit 3で好成績を収めた以下の4チームが、Main Stageへ直接参戦しました。

・RIDDLE ORDER
・NOEZ FOXX
・IGZIST
・BC SWELL

前年王者のRIDDLE ORDERは言うまでもなく、NOEZ FOXX、IGZIST、BC SWELLの3チームも、REJECTやSengoku Gaming、Crest Gaming Zstといった強豪が名を連ねる中で見事に勝ち上がり、Main Stageへの切符を掴みました。

Advance Stageでは、ゲーム内トーナメント「Premier」を勝ち抜いたチームも加わり、合計22チームが参加。
Main Stage進出となる上位6枠をかけた、非常に険しい戦いが繰り広げられました。

その激戦を勝ち抜いたのは、以下の6チームです。

・Sengoku Gaming
・SCARZ
・REJECT
・MURASH GAMING
・FENNEL
・Crest Gaming Zst

ここに、大会ルールによりVCT Pacificへ参戦している日本の2チーム、ZETA DIVISIONとDetonatioN FocusMeのアカデミーチームが加わり、Split 1のMain Stageは計12チームで頂点を争う戦いとなりました。

Main Stage試合結果

Main Stageへ直行した4チームのうち、RIDDLE ORDERを除く3チームが初戦で敗退するという、波乱の展開となりました。
しかしNOEZ FOXXは、Lower Bracket1回戦からLower Finalまで勝ち上がり、その底力を存分に見せつけます。

決勝では、RIDDLE ORDERとREJECTが激突。
RIDDLE ORDERは前年王者であり、ロスターも1名のみの変更に留まっており、その完成度の高さと安定した強さは健在でした。
一方のREJECTは、2024年シーズンにVCT Pacificで韓国チーム「T1」に所属していたSayaplayerが加入したことで、チーム全体の爆発力が大きく向上していました。

注目の決勝戦は、RIDDLE ORDERが3-1で勝利。
王者としての意地と貫禄を見せつけ、Split 1は幕を閉じました。

また、VCJでは一年を通して「サーキットポイント」と呼ばれるポイント制度が採用されています。
各Splitでの成績に応じてチームへポイントが付与され、3つのSplitの合計ポイント上位4チームが、「Season Finals」と呼ばれるAscension出場をかけたトーナメントへ進出します。

Split 1終了時点でのサーキットポイント順位は、以下の通りとなりました。

決勝に進出した2チームは、ポイント配分が多くなっていますが、年間を通して見ればまだ序盤に過ぎません。今後のSplit 2、Split 3の結果次第で順位は大きく変動します。

各チームは次なる戦いに向け、Split 2へ向けた調整期間へと入っていきました。


VALORANT Challengers 2025 Japan: Split 2

Split 2のAdvance Stageでは、Split 1で5位以下となった6チーム(アカデミーチームを除く)が、このステージからのスタートとなりました。
残る2枠には、ゲーム内トーナメント「Premier」を勝ち上がった上位2チームが加わり、計8チームがMain Stage進出をかけて争います。

Main Stageへ進出できるのは、8チーム中上位2チームのみという、非常に狭き門でした。

Advance Stageに出場したチームは以下の8チームです。

・SCARZ
・Sengoku Gaming
・Crest Gaming Zst
・MURASH GAMING
・BC SWELL
・IGZIST
・NORTHEPTION Youth(Premier)
・RuLaugh(Premier)

Premierからは、NORTHEPTION YouthとRuLaughの2チームが参戦しました。

Advance Stage試合結果

激戦のAdvance Stageを勝ち抜き、Main Stageへの切符を掴んだのは、MURASH GAMINGとSengoku Gamingの2チームでした。

これにより、Split 2のMain Stageは以下の8チームで争われることが決定します。

・RIDDLE ORDER
・REJECT
・NOEZ FOXX
・FENNEL
・MURASH GAMING
・Sengoku Gaming
・ZETA DIVISION ACADEMY
・DetonatioN FocusMe Academy

Main Stage試合結果

Split 2のMain Stageでは、出場全チームが総当たり形式で対戦し、上位6チームがPlayoffsへ進出します。

≪総当たり戦≫

≪Playoffs≫

Playoffsでは、RIDDLE ORDERがQT DIG∞、そしてFENNELを相手に1マップも落とすことなく勝利し、圧倒的な強さで優勝を果たしました。
日本王者としての格の違いを改めて示す結果となりました。

こうして各チームは、Ascension出場をかけた最後の戦いとなるSplit 3へ向け、本格的な準備期間へと入っていきました。


VALORANT Challengers 2025 Japan: Split 3

Split 3も、Advance StageとMain Stageの2ステージ構成で行われました。

Split 2のMain StageでPlayoffsに進出した6チームのうち、MURASH GAMINGのみがAdvance Stageからの再スタートとなります。

なお、SCARZはサーキットポイント上位進出が厳しいと判断し、Split 3への出場を辞退しました。

Split 3のAdvance Stageは、以下の5チームで実施されました。

・MURASH GAMING
・Delight(Premier)
・FAV Gaming Youth(Premier)
・BC SWELL(Premier)
・Crest Gaming Zst(Premier)

この5チームによるダブルエリミネーショントーナメントが行われ、優勝チーム1枠のみがMain Stageへ進出します。

Advance Stage試合結果

下馬評では、Split 2でAdvance Stageを勝ち上がりMain Stageへ進出したMURASH GAMINGが最有力候補と見られていましたが、その予想は覆されることになります。

最終的にMain Stage進出を決めたのは、Delightでした。

Delightは初戦でBC SWELLに勝利し、Upper FinalでCrest Gaming Zstに0-2で敗れてLower Bracketへ回ります。

しかしLower Bracket FinalでBC SWELLとの再戦を制すると、決勝では再び対峙したCrest Gaming Zstに2-0で勝利し、見事Main Stageへの切符を掴みました。

Delightは比較的若い選手で構成されたチームであり、Main Stageではどのような戦いを見せるのか、大きな注目を集めるダークホース的存在となります。

Main Stage試合結果

Main Stageでは、以下の8チームが総当たり戦を行い、サーキットポイントの獲得を目指しました。

・RIDDLE ORDER
・FENNEL
・NOEZ FOXX
・QT DIG∞
・REJECT
・Delight
・ZETA DIVISION ACADEMY
・Detonation FocusMe Academy

総当たり戦の結果は以下の通りです。

ダークホースとして参戦したDelightは、Day 1とDay 2でFENNEL、NOEZ FOXXに敗れたものの、その後は安定した戦いを見せ、残る5チームに勝利。

王者RIDDLE ORDERからも勝利を挙げるなど、印象的な活躍で日本中を驚かせました。

一方、RIDDLE ORDERは3勝4敗という結果に終わります。
すでにSeason Finalsへの進出が確定していたこともあり、ネット上では「Season Finalsを見据えた調整を行っていたのではないか」といった声も見られました。


Season Finals

Season Finalsは、年間を通して獲得したサーキットポイント上位4チームが、ダブルエリミネーション形式で戦うトーナメントです。

このSeason Finalsで優勝したチームが、VCT Ascension Pacific 2025への出場権を獲得します。

Split 3を終え、最終的なサーキットポイント順位は以下の通りです。

その結果、Season Finalsへ進出したのは以下の4チームです。

・RIDDLE ORDER
・FENNEL
・NOEZ FOXX
・REJECT

Season Finals試合結果

Season Finalsの試合結果は、以下の通りです。

1回戦では、RIDDLE ORDERがREJECTに、FENNELがNOEZ FOXXに、それぞれ2-0で勝利しました。

Upper Finalでは、RIDDLE ORDERとFENNELが激突。

2024年、2025年とライバル関係として語られてきた両チームの対戦は、2-1でRIDDLE ORDERが勝利を収めます。
スコアは13-9、11-13、13-10と、いずれのマップも僅差となる白熱した試合でした。

一方、Lower SemifinalではREJECTとNOEZ FOXXが対戦。
こちらも8-13、13-8、13-11と最後までもつれる接戦となり、NOEZ FOXXが勝利します。

Lower Bracketを勝ち上がったNOEZ FOXXは、Lower Finalで再びFENNELと対戦することになりました。

Lower Final、そしてGrand Finalは、オフライン会場「京王アリーナ TOKYO」で開催され、多くの観客が会場に訪れました。
普段とは異なるオフラインという環境の中で行われた戦いでしたが、Lower FinalではFENNELが3-1で勝利。

そして迎えたGrand Finalでは、RIDDLE ORDERが3-1でFENNELを下し、VCT Ascension Pacific 2025への出場権を獲得しました。

こうしてSeason Finalsを制したのはRIDDLE ORDERでした。

2024年と2025年を通して積み上げてきた完成度と勝負強さを、最後の大舞台で改めて証明する結果となります。

この勝利により、RIDDLE ORDERはVCT Ascension Pacific 2025への出場権を獲得。
日本王者として、次なる舞台はアジア太平洋の強豪が集う国際戦へと移ります。

VALORANT Challengers Japan 2025の戦いは、ここで一つの区切りを迎えました。


VCT Ascension Pacific 2025

国内王者となったRIDDLE ORDERは、約1か月半の調整期間を経て、VCT Ascension Pacific 2025の舞台へと挑みました。

Ascensionには、VCT Pacific(Tier 1)の座を守るために挑むNongshim RedForce、BOOM Esportsといった実力派チームに加え、FULL SENSE、NAOS Esportsなど、これまで幾度となくAscensionに名を連ねてきた常連チームが集結し、非常にハイレベルな戦いが予想される大会となりました。

大会はGroup StageとMain Stageの2段階で行われ、Group Stageでは2グループに分かれて総当たり戦を実施。
それぞれの上位3チーム、計6チームがMain Stageへと進出します。

RIDDLE ORDERはGroup Omegaに振り分けられました。
同グループには、Nongshim RedForce、NAOS Esports、FULL SENSEといった強豪が名を連ねており、厳しい戦いになることが予想されていました。

結果として、Group Stageは0勝4敗という成績に終わります。
この結果は、アジア太平洋地域の競争レベルの高さと、Ascensionという舞台の厳しさを改めて示すものでもありました。

日本王者として挑んだ今回のAscensionは、結果だけを見れば悔しさの残るものとなりましたが、RIDDLE ORDERにとっては国際舞台で得た課題を明確にする、貴重な経験でもありました。

こうしてRIDDLE ORDERのAscension挑戦は一旦の区切りを迎えます。
この経験が、今後の日本シーン、そして次なる挑戦へと繋がっていくことは間違いないでしょう。


VCJ 2025の1年を振り返って

2025年シーズンを振り返ると、やはり一年を通してRIDDLE ORDERの存在感が際立っていたと言えるでしょう。
2024年シーズンの優勝からロスター変更は1名のみに留まり、その継続性と完成度の高さを武器に、国内シーンで圧倒的な強さを発揮しました。

一方で、RIDDLE ORDERに食らいつくチームが数多く存在したのも、2025年シーズンの大きな特徴です。
多くのチームが大幅なメンバー変更を行いながらも、短期間でチームとしての完成度を高め、王者に挑み続けました。
さらに、Split 3ではDelightがダークホースとして存在感を示し、シーズン全体を通して予想のつかない展開が続きました。

Ascensionへの挑戦は、結果として期待通りとはいきませんでしたが、国際舞台で得た経験と明確になった課題は、今後の日本シーンにとって大きな財産となるはずです。

そして迎える2026年シーズン。
多くのチームで大幅なロスター変更が予想されており、すでにTier1シーンで活躍していた選手の加入など、注目すべき動きも見られています。
まだ全てのロスターが明らかになっていない今だからこそ、新たなチームへの期待が高まります。

VALORANT Challengers 2026 Japan: Split 1は、2026年1月より開幕予定です。
Split 1のMain Stageには、2025 Season Finalsへ出場した以下の4チームが招待されています。

また、Advance Stageに出場するチームもすでに決定しており、各チームは開幕に向けて調整期間に入っています。

2025年シーズンにサーキットポイントを獲得したチームはおなじみの顔ぶれが揃っていますが、Premierを勝ち上がってきたチームの中には、まだ広く知られていないチームも多く含まれています。

今年のDelightのように、新たなダークホースは誕生するのでしょうか。
2026年シーズンのVALORANT Challengers Japanも、引き続き目が離せません。


なる

24歳のライター。推しのVALORANTプロ選手はkaajakとsato。
ArcaneやChampionsスキンなどの限定スキンに弱く、すぐに課金してしまう癖がある。

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