イニシエーターのナーフが来ると、逆に「2イニシ構成」が流行る説

2025年11月17日、LazさんのウォッチパーティでRed Bull Home Ground(以下、RBHG)のGrand Final G2 vs NRG戦を見ていると、そこにXQQコーチとSugarZ3ro選手が加わり、面白い話が聞こえてきました。(以下、敬称略)

XQQ:パールは今、2イニシか2デュエになってるね

Laz:イニシのナーフ来てから2イニシになるとは思わなかった。2デュエか2コンかみたいな。

SugarZ3ro:なんか1イニシが弱いみたいな感じかな。

XQQ:逆に1イニシだと、2イニシに対してリソースが足りないから力負けしちゃうみたいな。

Laz:なるほどね。2デュエにしても結局1イニシに頼ることになってたもんね。

これを聞いていた視聴者は「え?イニシが大幅にナーフされたのに2イニシ構成にしたら、それこそスキル量が足りなくなっちゃうんじゃないの?」と思ったと思います。

それと同時に「2イニシの相方として見る機会が少なかったKAY/Oがカロードで、テホがパールで見るようになった気がするな…」とも思わなかったでしょうか。

そこで今回の記事では、イニシエーターがナーフされた後のメタの実態を調査するべく「次のメタで2イニシ構成が流行る可能性」を検証していきたいと思います。

※今回の記事ではデュエリストやイニシエーターなど、ロールを表す単語が何度も出てくるので「デュエリスト→デュエ」のような略称を使います。

検証1 パッチ 11.08でのナーフの影響

皆さんご存じの通りChampions Parisの後に行われたパッチ11.08の影響で、イニシのリチャージ(復活)があるスキルのクールタイム(再使用までにかかる時間)が40秒から60秒に延長されました。

この変更によって、従来の「ラウンド開幕にリチャージするスキルでエリアや情報を取り、そのスキルのリチャージを待ってからサイトにエントリー/リテイクする」といった使い方がしづらくなりました。 

特にサイトへのエントリー/リテイクの際のリコン系スキルは、使い方次第でサイト内全域の索敵が出来るためエントリー/リテイクにはなるべく使いたいスキルです。

以上のことを考えると1イニシ構成(ソーヴァorフェイド)の場合

  • エントリー/リテイクのためにリコン系スキルを温存すると、開幕のエリア取りに勝てなくなってエリアが狭い状態からスタートすることとなり、エリア取りのためにリチャージしないスキルを消費して結果的にリソース(スキルの総量)が枯渇する

  • 開幕にリコン系スキルを使うと、次にリチャージされるのが残り時間30秒程度となり、エントリーに失敗すると攻め先を変更する時間が少なくなってしまう

といった課題が生じてきます。

そこで2イニシ構成を採用すると、リソースが増えてエリア取りで有利となり、エントリーのためにリコン系スキルを温存することも出来るので、先ほどの課題を解決しながら1イニシ構成にアドバンテージを取ることが出来ます。

ここまではパッチ11.08の変更点からの推測であり、実際のプレーでは相手の傾向を読んでスキルを使わずに進行することもできるので、この推測が全てに当てはまるほど単純なゲームではありません。

なので、続いては事実を写すデータから検証しようと思います。

検証2 ダブル〇〇構成の使用率

"検証 2”では、パッチ11.08以前のデータとして今年行われたChampions Parisの大会と、パッチ11.08以降のデータとしてRBHG ワールドファイナルの大会を比較していこうと思います。

今回はマップごとにダブル〇〇構成を使用しているチーム数を、そのマップで対戦した全チーム数で割った「ダブル〇〇構成の採用率」で比較しました。チームごとの構成をカウントしているので「同じ構成での試合数の多さ」は影響しません。

※PRXのバインドのような2デュエ・2コン構成などのロール被りが複数存在する構成に関してはそれぞれ1回ずつカウントしており、採用率の合計が100%を超えるマップがあります。

Champions Parisの採用率は次の通りになりました。

「ダブル〇〇構成」の採用率の全マップの平均値は、2デュエ:37%、2イニシ:36%、2コン:47%、2センチ:7%となりました

意外と2イニシが多く採用されていますね。もう既に流行っているのでは…?

続いてRBHG ワールドファイナルでの採用率は次のようになりました。

※アセント・ロータスOUT、スプリット・パールIN

「ダブル〇〇構成」の採用率の全マップの平均値は、2デュエ:44%、2イニシ:26%、2コン:58%、2センチ:10%となりました

2イニシが増えるどころか、36%から26%へと減っています。

環境が変わった直後の大会なので色んなことにトライしているチームが多いとはいえ、パッチノートが公開された直後に予想された通り、順当に2デュエ・2コン構成が大流行しています。

残念ながら2イニシが流行っている気がするのは気のせいで、検証結果は「2イニシ構成が流行る可能性は低い」となり……かけましたが、最後にエージェントごとの使用率を見ていきましょう。

検証3 エージェントごとの使用率

Champions ParisとRBHGの大会での各エージェントの使用率を比較すると大小さまざまな変化があります。

Champions Paris

Red Bull Home Ground

当然のことながら、2イニシ構成の採用率が下がっているRBHGではイニシエーター全般の採用率が下がっていましたが、ここで注目したいのがソーヴァの採用率だけが目立って減少している点です。

“ソーヴァはフェイドと同じリコン系スキルを持つイニシエーターですが、フェイドは使用率を維持している一方で、53%から41%へと12%減少しています

これはソーヴァよりもフェイドの方がリチャージするリコン以外のスキルでの索敵回数が多く、ウルトも索敵やエントリー/リテイクに使いやすいことが理由として考えられます。

また、スカイの使用率が2%から12%まで増加しており、(マッププール変更の影響もありますが)ソーヴァの使用率の減少と合わせて考えると、リチャージする索敵スキルのナーフによってリチャージしない索敵スキルの重要性が相対的に上昇していることが見て取れます。

少し話が逸れますが、センチネルの使用率を見ると、アークローズでの索敵が出来なくなったヴァイスはその使用率を30%から3%へと大きく減少している中、広いエリアを管理できるキルジョイの使用率は9%から21%へと上昇しています。

まとめ 2026年シーズンは『情報メタ』

ここまでで

  • “検証 1”では「イニシエーターのナーフの影響」

  • “検証 2”では「ダブル〇〇構成の流行の変化」

  • “検証 3”では「各エージェントの使用率の変化」を見てきました。

結論から言うと「現状2イニシ構成は流行っているとは言えません」が、リチャージするスキル以外で情報を取れるエージェントの使用率は増加傾向にあるので「情報を多く取れるキャラが使われるメタ」になって行くかもしれません。

特にソーヴァはクールタイム増加の影響で索敵能力が大幅に減少したため、ソーヴァ1イニシは難しくなっていると言えます。

最後に来シーズンのメタを大胆に予想するとすれば、ソーヴァ1イニシが採用されていたマップ(特にアセント・パール・ヘイヴン)ではリソース量を補うために2イニシ、もしくはフェイド1イニシに置き換わっていくと思われます。

皆さんは新環境ではどんな構成が流行ると思いますか?

ふぉかっちゃ

よろしくお願いします!好きな選手はSugarZ3ro 好きなチームはGen.Gです!

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