ヴィトーって結局どうなの? オフシーズン大会から考察する競技シーンでの可能性

2025年10月、パッチ11.07bにてヴィトーは登場しました。アビリティを破壊できるインターセプターや、無効化するウルトを見て、イニシエーター達は、「強すぎる!俺たちをいじめるな!」と抵抗の声を上げました。しかし、実装されてみると、特に攻めでの運用の難しさや、弾一発で壊されるアビリティを見て、「意外と弱いな・・・」という評価へ。イニシエーター達は安堵します。一週間後に大幅弱体化を喰らうことを知らずに。それはさておき、Tracker.ggによると、ヴィトーのコンペティティブでのピック率は1.2%、これは全センチネル中ヴァイスの次に低く、全28エージェント中下から5番目という低さです。実装されたばかりなのに。では、競技シーンではどうなのでしょうか。本記事では、Game Changers Championshipやオフシーズン大会での、ヴィトーの採用率や勝率を見て、その可能性を考察します。
参考:エージェント/ヴィトー (https://playvalorant.com/ja-jp/agents/veto/)
まずはヴィトー使用解禁直後の大会、Game Changers Championshipを見てみましょう。
チーム | マップ | 勝敗 |
Ninetales | バインド | 0W3L |
Xipto Esports | アビス | 0W1L |
パール | 0W1L | |
スプリット | 0W1L | |
Team Liquid VISA | バインド | 2W0L |
アジアの2チームがヴィトーを出した試合はすべて負けていることに対して、優勝したTeam Liquid VISAはバインドで2戦2勝。これだけでは何とも言えません。次に、6つのオフシーズン大会でヴィトーを出したチーム、マップ、勝敗を一気に紹介していきます。





このような結果となりました。まず大前提として、ヴィトーの採用率はかなり低いです。この6大会ではピックされたものの、LEVIATANが優勝した中国大会などはピックされていません。
マップごとに見てみましょう。目立つのはバインド、アビスでの採用です。バインドは計4チームがヴィトーを採用、しかし勝ち星を挙げられたのはTeam Liquid VISA(以下TLV)のみという結果に。一方でアビスはG2とGENが勝利しています。特に目立つのはGEN。3試合行い全勝、対戦相手もRRQ、VARREL(SLT)、Paper Rexと強豪ばかりです。全マップ合計で計6勝15敗と、ヴィトーの勝率はかなり悪くなっていますが、そんな中勝利したTLVとGENは、ヴィトーをどのように運用しているのでしょうか。
TLVは、バインドにてヴィトーをどのように使っているのでしょうか。まずは守りから。多くのラウンドで使用していたのは、Aショート固め。チョークホールドとインターセプターを両方配置し、エントリーを抑制する目的です(下写真)。また、チョークホールドのみフッカーに配置する場合もありました。
そしていくつかのラウンドで見られたのが、インターセプターを使用した開幕Bロング取り。プラウラーやフラッシュを消し、相手のBロング進行を強く抑えることができます。ファーストアクションと嚙み合えば相手の出鼻をくじける上、インターセプターは45秒でリチャージするので、エントリータイミングで再び使用することもできるのです。
クロスカットは主にローテ用として置かれていました。両サイト引き目に置き、1ピックとって場所を変える、ローテ時間を早める、といった運用がなされていました。
次は攻めについてです。センチネルと言えばラークですが、ヴィトーがラークしているシーンはほぼありません。本隊としてエントリーし、設置カバー、または対リテイクでインターセプターを使う、という流れが安定のようです。クロスカットは詰め警戒でフッカーとテレポートの間やシャワーの手前、裏警戒でラウンド開始時の壁付近に置かれていました。一人で強気にエリアを取りに行く、というよりかはやはり本隊についていき、エントリーと設置を通りやすくする役割が大きいようです。
つづいてはGENのアビスを見ていきましょう。ヴィトーを使っているのはKaronです。守りではインターセプター、クロスカット、ともにB配置が多くなっていました(下記写真)。アビリティを活かして1ピック狙いつつ、危なくなったらヘブンへ引く、というコンセプトのようです。
続いては攻め。バインドと同じように、設置カバー、対リテイクでインターセプターを使うのはもちろん、開幕のAメイン取りに使うこともありました。クロスカットについてはとても興味深い使い方がありました。攻めのファーストラウンド、開幕トップにクロスカットを投げ、そのままミッドラッシュ。裏見用ではなく、索敵、シーズのような形で使っていました。
このような使い方はAエントリー中にも見られます。見にくいですが、ヴァンダルの上に小さく浮いているのがクロスカット。このラウンドではこの後Invyに壊されますが、索敵兼スモークからの飛び出しを抑制しているわけです。こういう使い方もアリなんですね。
最後に、2026年、ヴィトーはメタとなりえるのかどうかの個人的な予想をしていこうと思います。私の考えでは、来年ヴィトーは、「特定マップではメタに入る」と思います。まだまだピック率は低めですが、特にバインドとアビスでは実験的に出すチームも見られました。それもGENやPaper Rex、G2 Esportsなどの強豪チームです。サイファー等の弱体化により、センチネルはかなり構成幅が広がっています。ヴィトーの席が空いているのです。特にアビスやバインドでなら、流行りのウェイレイやレイズのアンチピックとなりえるのではないでしょうか。また、今回の集計対象は、Americas、Pacific、Chinaのチームが出場した大会が中心であり、EMEAのオフシーズン大会であるProject Blenderは集計していません(特殊なBANピックルールを採用しているため)。そこに目を向ければ、すでにChronicleやwestsideがヴィトーを使っています。そう、実験的なことを最初にするのはいつだってEMEA。俺たちのTeam Liquid、俺たちのNatus Vincereが、きっとまた思いもよらないヴィトー構成を使ってくれるでしょう。そんなこんなでヴィトーは、徐々に採用率が増えていき、特定マップではメタとなると予想します。ウェイレイやヨルのように。
この記事を読んで興味を持った皆さんも、コンペティティブでヴィトーを使ってみてはいかがでしょうか。責任は、とれません。
waddle
プレイ歴1年、競技シーン視聴歴5年のファン。好きなチームはGambit。