【VCT Pacific】衝撃の結末。TALON Esportsの契約解除と、次に選ばれるチームはどこだ?

2025年11月18日、VCT Pacificに再び激震が走りました。
リーグ創設時からのオリジナルパートナーチームであるTALON Esportsが、Riot Gamesより参加資格を剥奪され、リーグを去ることが決定しました。

これは、2024年末に起きたBLEED Esportsの除名とは異なり、恒久的なパートナー権を持つチームが資格を失うという、Pacific地域史上極めて重い意味を持つ事件です。
加えて、TALON Esportsは2025年シーズンには成績を大きく伸ばしており、多くの期待と注目を集めたチームであっただけに、今後の活動を不安視する声もあがっています。

この記事では、なぜTALON Esportsがこのような結末を迎えたのか、そしてTALON Esportsが担っていた「タイ代表枠」にはどのチームが入るのかを解説・予想します。

なぜTALON Esportsは除名されたのか?

Riot Gamesの公式声明によると、今回の契約解除の理由は「深刻な財務問題と度重なる契約不履行」であると発表されています。

選手への支払いの大幅な遅延や、VCTへの参加を継続できるだけの十分な財務能力があることを証明できていないことが含まれます

Riot Gamesは今回の件に際して、TALON Esportsと協議を重ね、問題解決のための十分な猶予期間を与えたものの、TALON Esportsがリーグ基準を満たす財務計画や資金調達を証明できなかったとして、今回の処分に至ったと報告しています。

今回の問題はVALORANT部門に限らず、TALON Esportsが運営するLeague of Legendsチームも、新設された「LCP」という国際リーグから同時に除名処分を受けています。

TALON Esports所属の選手はどうなる?

これまでTALON Esportsに所属していた選手は、シーズン開幕まで残り1ヶ月という状態でのチーム探しを強いられることになります。

とはいえ、選手には今回の処分について事前に通知されていたこと、そして新たな選択肢を探る許可が与えられていることも、同時に発表されています。

これにより影響を受ける個々の選手はすでに本件に関する告知を受け取っており、各々が私たちのeスポーツのエコシステム内において他の機会を模索することが認められています。

ライアットゲームズは代替のチームを見つけるため、選択的かつコンペティティブな選考プロセスの一環として、APACの複数のチームにすでに招待を送りました。このプロセスの最終的な結果が明らかになり次第、アップデートされた情報を公開いたします。

加えてRiot Gamesは、空いたTALON Esportsの穴を埋める「代替のチーム」の候補として、複数のチームと協議を行っているようです。

代わりのチームはどこになる?

TALON Esportsは、VCT Pacificにおいて「タイのコミュニティを代表する枠」としての重要な役割を担っていたチームです。
Riot Gamesは声明の中で、「TALON Esportsと同様の地域のコミュニティを優先する」という方針を示唆しています。

つまり、後任は「タイの有力チーム」から選ばれる可能性が極めて高いと言えます。Ascensionの結果にかかわらず、Riotが「パートナーに相応しい」と判断した組織が招待されます。
タイはVALORANT競技シーンの人気度が高い地域であり、選手層も厚く、有力候補となるチームが数多くありますが、ここでは、その中から3つの可能性を予想します。

1. TALON Esportsのロースターを新チームが引き継ぐパターン

今回最も期待され、かつ現実的な解決策の一つです
既存のeスポーツ組織や新規参入を狙う企業が、旧TALON Esportsのメンバーをそのまま雇用することを条件に、Riotからパートナー権を譲渡されるパターンです。

この場合は、既に完成されたTALON Esportsのロースターと多くのファンをそのまま引き継ぐことができるため、チームの安定化を図ることができます。
また、雇用・買収を行う企業にとっては、チームの運営能力と資金力をRiotに示す材料にもなると考えられます。

北米のAscensionでThe Guardが昇格失敗した際、選手を丸ごと引き受けてリーグ入りしたG2 Esportsや、Ascension Pacificで優勝したSin Prisa Gamingのロースターを買収する形でリーグに進出したNongshim RedForce等の前例も多く見られます。今回も、資金力のある外部組織が「リーグ進出」を看板に参入する可能性があります。

2. FULL SENSE

FULL SENSEはタイ国内で圧倒的な人気を誇る組織で、直近のAscensionにも出場しました。結果はグループステージ敗退となったものの、”タイの伝統”とも言える力強いプレイで多くのチームに食らいつく活躍を見せました。

また、FULL SENSEにはインフルエンサーやストリーマーが多く所属しており、競技シーン以外での積極的な活動を見せるブランディングにも長けているチームです。
そのファン層の厚さから、TALON Esports除名により空いた「タイの視聴者数」を単独でカバーできる唯一の既存チームとも言えます。

2. Made in Thailand

Made in Thailandはタイのeスポーツ黎明期から続く名門チームです。当のTALON Esportsに所属するkillua、FULL SENSEへと移籍したLaz*、seph1rothも過去に所属していました。

長い歴史を持つ分、組織としても安定しており、財政、運営の観点から見ても有力な候補となります。

ストリーマー部門も強力で、コミュニティへの影響力も十分です。Masters Tokyoにも出場した選手「CGRS」が過去に籍を置いていたチームでもあります。

まとめ

2025年のTALON Esports除名は、「たとえ人気チームであっても、選手への誠実さと経営の健全性がなければ即刻退場となる」というRiot Gamesの強い意志を示しました。

とはいえ、Riot Gamesとしても、リーグで活躍していた人気選手が見られなくなる事態は避けたいでしょう。そのため、代替チームの審査では「旧TALON Esports選手たちの受け入れ意思」や「彼らを支えきれる財務力」が重要視されると予想できます。

オフシーズンの移籍市場と並行して進む、この「12枠目」の椅子取りゲームから目が離せません。
後任チームの発表は、2026年シーズン開幕前のオフシーズン中に行われる見込みです。


*ZETA DIVISION所属のLazとは異なります

黒瀬

猫となかよく

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